![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118805785/rectangle_large_type_2_64d7bd3fb92705d3a5b1cb4193d03ef3.jpg?width=800)
おすすめ大人の絵本
おすすめの絵本を3冊ご紹介します。
絵本といっても子ども向けではなく、大人が“所有する喜び”を得られる本です。
まずは、
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118795160/picture_pc_5a0e1f75a491b4019b0e5cb7be025882.jpg?width=800)
「夜の木」
シャーム/バーイー/ウルヴェーティ
青木恵都 訳
インドの工房で手漉き紙にシルクスクリーンで印刷し、手製本で一冊ずつ仕上げられたハンドメイドの絵本です。
年に一度3000部だけ作られ、船でインドから運ばれて来ます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118795785/picture_pc_60e22162ac57311ab8fa0ab27cdd52d2.jpg?width=800)
中央インド出身のゴンド民族のアーティストが、神話や昔話をもとに、さまざまな樹木を描いています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118796284/picture_pc_54b828475a48be8007e796f626dbd623.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118796285/picture_pc_b50ea45e967819ce83df0195abdaef12.jpg?width=800)
真っ黒な紙に鮮やかなシルクスクリーン印刷。手漉き紙の確かな手触り、紙とインクの匂い。神話世界の木を巡る物語、生命感。
本自体のエネルギーを感じます。
通常の出版物と違い、いつでもどこの書店でも買えるわけではないので、購入方法はフワッとしてますが情報に気をつけておくことです。その年分がインドから到着して販売する書店に配られ売り切れるまでが購入チャンスです。
出版元 タムラ堂のサイト ↓
お次はこちら、
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118800985/picture_pc_a50aae9b2558681dd95f2ba2bebea0c2.jpg?width=800)
「旅する小舟」
ペーター・ヴァン・デン・エンデ
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118801489/picture_pc_7173a08f315ac7c9e23fb8a0468ae86b.jpg?width=800)
冒頭、謎めいた二人が折り紙の要領で小舟を作り、この小舟が大海原へ旅立ちます。文字がなく説明もなく、ストーリーは読者の想像力に委ねられています。
ペンで描かれた超細密で圧倒的な絵。不思議でちょっと不気味でユーモラスな登場人物、クリーチャーたち。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118801332/picture_pc_6da153be4c8eb2ca946594aef766f8d8.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118801357/picture_pc_0703dd321a7b257583d54c10169f9039.jpg?width=800)
この本は印刷も素晴らしいです。
もともと原書はCMYKの4色刷りだったそうですが、日本語版を出すとなったとき、日本の印刷会社が本気出したようです。日本語版は「特スミ+グレー+プロセス黄」の3色。
一見したところ、スミと黄の2色かと思ったんですよね、小舟は紙の白を生かして。黒部分の微妙な陰影や小舟の鉛筆っぽいタッチなどは、ダブルトーンだからこそ表現できたんですね。
印刷マニアの方にもおすすめしたい絵本です。
日本で発売された時に、本の中の絵を一枚選んでお話を作る「作文コンクール」が開催されました。そこに応募した私の作品がnoteにあるので良かったら読んでみてください。ちなみにラストシーンは「百億の昼と千億の夜」(三瀬龍/萩尾望都)へのオマージュです。
Peter Van den Ende のInstagram ↓
ラストにご紹介するのは、
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118804057/picture_pc_d2ee5f9ddb2328e170911f92a17bb1c1.jpg?width=800)
「三つの金の鍵 魔法のプラハ」
ピーター・シス
柴田元幸 訳
ピーター・シスの展覧会を観に行った時に売店で購入しました。
ニューヨーク在住のシスが、生まれ育ったプラハの街のことを娘に伝えたくて作った絵本です。
魔法、幻想、伝説が薄闇のように覆う街、プラハの妖しさと美しさが迫ってきます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118804835/picture_pc_ca881e212109b35879a9ae29156e07f4.jpg?width=800)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118804855/picture_pc_4ddb92af683471219420bab6fb13df89.jpg?width=800)
不気味さが堪らない魅力の、大人の絵本だと思います。
以上、本日は絵本のご紹介でした。
気になったら是非手にとってみてください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?