マガジンのカバー画像

アート巡り

30
美術展感想、アート書籍のことなど
運営しているクリエイター

#個展

田中涼子さんの個展 青の深層世界

田中涼子さんの個展 青の深層世界

日本橋人形町のJINEN GALLERYで今日から始まった、田中涼子さんの個展に伺って来ました。
田中涼子さんの版画に最初に出会ったのは2018年のリトルクリスマス展でした。その時は、1作家1作品という個性がひしめく展示の中で、田中さんの作品は「おしゃれで品のいい感じ」という好印象でしたが、購入したのは別の作家さんの作品でした。
でも何か心に残るものがあったようで、その後移転前のJINEN GAL

もっとみる
南谷知子さんの展示

南谷知子さんの展示

夏の個展で魅了された南谷知子さんの作品を再び観に、グループ展へ伺った。

どうしても実物を拝見したかったのがこちら。

南谷さんのtweetからも意欲作であることが窺え、是非この目で観たいと思った。
猛禽の傲慢に命を扱う表情、生殺与奪の権を文字通り「握られた」小禽の小さな命の温もり。羽毛の下の血液の流れまで感じる生々しい生命の攻防が画面から伝わってきた。これはもう古邨を超えているのでは。
そのほか

もっとみる
荻原美里さんの個展

荻原美里さんの個展

荻原美里さんの個展に伺ってきた。
荻原さんを知ったのは本の装画からだ。
「星のせいにして」という本で、内容と装画の雰囲気が本当にぴったりで何度も表紙を見返しながら読んだ。
(感想文はコチラ↓ ネタバレあり)

事前にSNSで目にしていた絵は、どれもモノクロでどこか寂寥感が漂っていて、観たら淋しくなってしまうだろうか、と予想しながら出かけた。
実際にギャラリーに着いてみると、通りに面した開放的な空間

もっとみる
原倫子さんの個展

原倫子さんの個展

原倫子さんの個展「カム・サンデイ」に伺ってきた。

とにかくオシャレなイラストでずっと憧れていたのだ。
「日常の何気ない一コマ」という言い方は陳腐だけれど、切り取られて絵に描かれた一瞬が、なぜこんなにも魅力的なのだろう。

どのイラストも海外ドラマのワンシーンのようだ。(そんなに海外ドラマを観るわけではないので、あくまでイメージ……)吹き替えの声優のセリフが聴こえてきそうだ。
なぜそう感じるのかと

もっとみる
内林武史さんの個展

内林武史さんの個展

不思議なあかりの灯る作品をTwtterで見かけ、心惹かれた。

まさに宮沢賢治のこの世界だと思った。

この他にも、月をモチーフにした印象的な作品などを含む個展が開催されるということで楽しみに出かけた。

会場に足を踏み入れた時、少し戸惑いがあった。
オブジェ作品の難しいところだと思う。事前に見ていた写真と実物では結構印象が違うのだ。
ご本人も在廊されていて、常に数人の観客が観に来ていた。

静か

もっとみる
南谷知子さんの個展

南谷知子さんの個展

7月16日、日本画家 南谷知子さんの個展最終日に伺ってきた。
インスタやtwitterでは作品を拝見していたが、初めて生でその迫力を体験できて、南谷さんとお話もさせて頂きとても楽しかった。

インスタをフォローさせて頂いたきっかけは、翡翠の絵だったと思う。鳥が好きなので鳥の絵や写真をよく漁っているのだが、南谷さんの鳥の絵は今まで見たことのない力が合って心を掴まれた。今回初の個展だそうで、実物を拝見

もっとみる