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サッカー日本代表の選考における賛否について

6月シリーズに向けたサッカー日本代表のメンバー発表が行われた。26人のうち22人が海外組、4人がJリーグ組となった。
初選出は森下(名古屋)、川村(広島)、川﨑(京都)の3人である。初選出組は手薄なポジションの新戦力を発掘する狙いと思われる。

メンバー表

メンバー表を見る限り、かなり納得感・妥当感のある選出となっている。欧州リーグで結果を残した古橋(セルティック)、川辺(グラスホッパー)、中村航輔(ポルティモネンセ)が代表復帰し、新星の中村敬斗(LASK)も再び呼ばれた。


森保監督の選考基準はかなり明確な線引があると感じる。呼ばれている選手は以下の3点のいずれかを満たしていることが多い。

①欧州主要リーグ(主に5大リーグ。もしくはオランダ、ポルトガルなど)で出場機会を掴んでいるか。
②他を圧倒するフィジカル、スピード、個人技を持っているか。
③代表での実績(年代別含む)があり、計算できる選手。

各ポジションにこの3点のいずれかを満たす選手がいない場合は、欧州の他リーグやJリーグの選手が選出されているようだ。

この点から見ると、SNS等で多くの批判が集まる浅野拓磨の選出は実に妥当である。
①ブンデスリーガでレギュラーを張り(怪我での欠場を除けば全試合出場している)、②スプリント速度やフィジカルに優れ、③AFC U23決勝の韓国戦2ゴールや、フル代表での豪州戦、ワールドカップドイツ戦のゴールなど大事な試合で結果を残してきている。


しかし代表監督とはつらいものである。
結局のところ、どんな選手を選んだとしても文句言うやつは文句言うのだ。

ガチメンバーを選ぶと「Jリーグの新しい選手を試せ」と言われ、Jリーガーを多く呼ぶと「Jリーガーは使えない」と言われ、挙句の果てには「自分が応援している推し選手を入れろ」などと文句を言われるのだ。

サッカーファンとはエラソげなイキモノである。(もちろん僕も。)

ツイッターには浅野じゃなくて伊藤涼太郎を入れろという人もいたが、ポジション・役割が違う選手をなぜ比べるのか。
トップ下やIHを務める伊藤涼太郎を入れるなら、海外で結果を残している2列目の選手を誰か外さなくてはならないが、はずせるような選手は一人もいない。
選ばれるためには海外で結果を残すしかない。(※俺だって伊藤涼太郎は見たい。)


そもそもJリーガーを呼ぶのは難しい。結果を残したと言ってもJリーグと欧州5大リーグとでは差がありすぎるのだ。ブンデスリーガから復帰した宇佐美や大迫がJリーグで猛威を振るっていたことを考えても仕方のないことである。大迫勇也はブンデス一部の最後のシーズンは年間0ゴールだったのに、今季は神戸で14試合10得点である。そのくらい差がある。


勘違いしてほしくないのは、僕自身毎回この代表選考に満足しているわけではないということである。古橋や川辺については所属クラブでの活躍を考えると、ワールドカップ前にもう一度見たかった。

昔を思い出せば、日本随一の点取り屋の佐藤寿人がなぜ代表で使われないのか疑問だった。佐藤寿人が代表で先発したのはわずかに2回だけである。得点王を取った2012年以降は出場してすらいない。

そして今の古橋は、どこか佐藤寿人に似ていると感じる。
小さな体で結果を残してサポーターに愛される姿、抜け出しとシュート精度で勝負するプレースタイル、代表での不遇。重なるものがある。(ちなみに古橋はゲームのFIFA23でもめちゃめちゃ冷遇されている。)

しかしながら代表選考とはそういうものである。監督が使いたい選手を呼ぶ。それ以上でも以下でもない。
極論を言えば、リーグで0試合出場0ゴールでも、代表で毎回点を取ってくれるような選手であれば呼ばれるのだ(そんな選手が居るかは別問題だが)。

とりあえず古橋亨梧よ、次回からも呼ばれるように絶対点を取るのじゃ!!

それしかない!!!




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