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鬼滅の刃の鬼は現実社会の凶悪犯罪者

どうも主に姫路にいるhideです。
毎日好き勝手な事書いて、友達の仕事を手伝って、あんまり働かずにチンタラ頑張って生きてます。漫画とゲームと音楽好きです♬
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それでは本編へGO

今日のとても素敵なサムネ画像はこちらのチャンネルから拝借させていただきました



漫画「鬼滅の刃」はまだまだ過小評価だ

先月かな、スラムダンクの映画にいたく感激して、その流れで鬼滅の刃新映画見て泣いて、その流れで漫画を読み直して、、改めて深く思った事が2つ。

1つは、鬼滅の刃の漫画はまだまだ過小評価されているということ。

確かに人気を爆発させたのはアニメだと思う。そして映画で歴代国内ナンバーワンの業績を打ち立てた事、そのタイミングで連載が終わった事はとてつもなく大きい。

そして漫画は苦手という意見もすごくわかる。

よくわからないバトル描写(偉そうにすみません!比べてしまうのがドラゴンボールとかの神の領域。それが無責任な素人意見でございます)、そして情報の多さに読むことに慣れてないと読み疲れしてしまうと思います。

アニメ媒体は、圧倒的なビジュアルでキャラクターの魅力のポテンシャルが最大限発揮され、バトルはドラゴンボールにひけをとらない迫力。キャラクターといえば声優さんの熱演によりさらにさらに愛着も湧くことでしょう。

それでも僕は漫画が好きです。

ただただ漫画好きなだけでもありますが、鬼滅の刃の脚本家原作は、吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)さんです。

全ての感動の土台を作った原案をどこか下に見られてしまう意見は少し切ない。

キャラクター人気だけに偏った作品であればそれで良いかもしれませんが鬼滅の刃は漫画作品としても間違いなく秀逸です。

もちろんアニメの方が好き!もわかる話ではありますが、もし良ければ漫画も読んでみてくださいな(^^)

逆にアニメ好きからすると、僕なんかはアニメの魅力を過小評価しすぎだ!ってのもあるかもしれませんね^_^

さて、もう一つ、、ここからが本題


鬼滅の刃で凶悪犯罪への向き合い方を考える

鬼の過去や経歴や環境は現実の犯罪者のソレである

鬼滅の刃の主要な鬼はだいたい鬼となった過去があります。(原作で明かされてなくてもファンブックなどで玉壺や鳴女も明らかにされてますよ)

それ自体はそんなに目新しい切り口でもないのですが、鬼=凶悪犯罪者として考えると、そこには貧困、怨恨、挫折、孤独、無気力、、はたまたもともと性根が腐っていたり、快楽殺人のようなパターンもあり、、色々と考えさせられます。


自分もそちら側だったかもしれないという考え方


炭治郎と妓夫太郎は同じ兄と妹という関係性を持ちながら、かたや正義の鬼殺隊、かたや悪の鬼舞辻無惨配下と道がわかれてます。
トドメを刺そうとする時に、炭治郎は「自分もそちら側だったかもしれない」と言う。

これはまさに現実でも、さまざまな犯罪が起きた時に僕も思うことです。
どれくらいの人かな、、多分多くの人は「あんなふうになるわけがない」と、自分が鬼(凶悪犯罪者)になる事を想像だにしません。

だけど僕は物心ついた頃から、自分と彼らの違いはさほどないような気がしていたんです。ほんの少し環境が良かっただけ、ほんの少し運が良かっただけ。

僕は映画で妓夫太郎の堕姫の物語に涙しました。そうだよなぁ。そうもなるよなぁ。


犯罪者に対する厳罰を表す

胡蝶しのぶというキャラクターがいます。
姉を鬼に殺され、その復讐に焦がれています。

初登場時は強さを見せつける演出でもありますが、サイコパス感のある追い詰め方で鬼を圧倒。

「悪い事をしたらそれ相応の厳罰が必要」

「犯罪者に優しさは持てない。犯罪者は滅するべきだ!」という価値観を持たされていると思います。

これもわかる話ですよね。

死刑の賛否は永遠に答えが出ず、自分の家族が同じ目にあったとしても同じ事が言えるのか!などと言う不毛な議論が定期的に行われています。

人が人である以上答えを出す事はできなさそうですよね、、


薬物に手を出すアーティスト

上弦の壱 黒死牟(こくしぼう)は兄弟への嫉妬を最大限に膨らませ、さらなる力を求めて鬼となりました。もともと類い稀なる才があったのに、既に圧倒的な力を手にしていたのに、嫉妬心からさらなる高みを望み禁忌に手を染める様子は、数多く存在する薬物に手を出すアーティストにも似てるなと思いました。

何者かであり続けねばならない
何者かでなければ求められない
誰かより、あいつより、優れた作品を、、
それが叶うのならタブーに手を出すことも厭わない。

作中最強クラスの強さでありながら死に間際は「いったい私は何のために、、」という哀れなものでした。

栄光、羨望、称賛、承認欲求と犯罪は近しいところにあると言えるでしょう。
ましてやそれらを正当化できてしまうようではかなり危険です。

黒死牟のエピソードは2周目でグッときました。
初見では後半の読み疲れを起こしてしまってた。

身内が犯罪者に

善逸という人気キャラ。猪之助とともに炭治郎を終始サポートし、暗くなりがちな物語を明るく彩るコミカルなキャラクターです。

コミカル(^^)

修行時代には兄弟子がいました。
名を獪岳(かいがく)

この獪岳はあろうことか鬼殺隊を裏切り鬼化します。前述の黒死牟も実は元鬼殺隊です。

黒死牟が鬼となった時、弟は責任を取るような形や居心地の悪さなどから鬼殺隊を離れてしまっています。

これは身内が犯罪者になった家族や身内の様子と酷似していませんか?

もっと凄惨なのが獪岳のパターンで、獪岳の師匠、つまり善逸の師匠、桑島慈悟郎は、その責任をとり切腹し自害しているのです。

自分の愛弟子が鬼に、、
自分の身内が犯罪者に、、

そんな時に爺ちゃんがやったことと同じ事をした人は現実にも多くいます。

あまりにも哀しい現実。

身内が犯罪者になったら、、その問題は序盤に炭治郎と禰󠄀豆子にもつきつけられていますね。この伏線のようなものが終盤に悲しくも守られてしまっているのです。



どれだけ哀しい過去があろうとも

鬼滅の刃はバトル漫画です。
ですが鬼滅の刃にはバトル漫画にほぼ必ずある要素が欠けています。

それは敵が味方になると言うこと。
ベジータやピッコロもいなければ
サスケもいません朽木白哉も剣八もいません
強敵と書いて友達とは呼ばないのです。

何故なら鬼は凶悪犯罪者だからです。

このあたりに僕はこの作品の一貫した力強さ、ブレないメッセージを感じとりました。

どんなに辛いことがあろうと

哀しい過去があろうと

凶悪犯罪は許される事はないのです。
罪は償えても許されはしません。

鬼の最期は全てが哀れなもの。
猗窩座のように誇り高き鬼であっても
妓夫太郎や堕姫のような悲劇があっても
玉壺や半天狗のような下衆であっても
等しく哀れに塵と化します。

あの猗窩座ですら味方になる事はおろか
死んでも天国にも連れて行かれない
そう、猗窩座のやってしまった事は
取り返しのつかない事だからです


妓夫太郎と堕姫も
妓夫太郎は堕姫を背負い2人で地獄へ

エンディングでも死んでいった鬼殺隊は転生して幸せな様子が描かれてますが悪行を成した鬼は一切でてきません。

人には辛いことや苦しいことが山ほどある。
だけどだからといって鬼となる事を許してはならない。

そして黒死牟や獪岳のように味方から敵のパターンは多くある。

これが人の弱さ。
生きていく辛さ。
生きていく強さ。


利己的な遺伝子 殺戮に至る病

鬼=凶悪犯罪者と仮定するのならば
禰󠄀豆子はどうなるのか?
愈史郎や珠代さんは?
という疑問が生まれます。

これはちょっとこじつけ感も強くなっちゃいますが、鬼の血を遺伝子や鬼化を病と考えてみると、生まれつき凶悪犯罪になりうる遺伝子を持つ人間もいるのではないか?みたいな事も考えられるなと思いました。

でも、その遺伝子を持ってるからと言って、その全てが凶悪犯罪を犯すわけではない。

人の血を欲しながらも抗い続ける禰󠄀豆子や、鬼でありながら人の助けとなる愈史郎、珠代はそんな一抹の希望を描いていると考えました。

血に抗う

珠代は物語としては過去に多くの人を食らってきてるとありますが、その描写は直接はされておらず、許される事ではないけれども、生きる道はあるという救いのキャラかもしれません。

メインの鬼のように直接、人に危害をなす描写のあるキャラが敵から味方に仲間になるというのは描かずこういった形で鬼(犯罪者)の可能性を描いている。
あながち強引な解釈ではないかもしれません。

そして愈史郎は珠代が生み出した存在。
育てたものが鬼となってしまい自害した桑島爺ちゃん。

では鬼(犯罪者)は子どもを産み育てたりしてはならないのか?という答えの一つとも言えます。

愈史郎は完全に白の鬼。
禰󠄀豆子のように序盤は血に飢えていたという描写もありません。

愈史郎は鬼滅の刃におけるニュータイプ

人の過ちの歴史は改善することができるのです。


悪への畏怖、憧れ

下弦の鬼や下っ端の鬼もたくさんいます。
皆、心が弱く、鬼舞辻無惨のカリスマ性に憧れ、もしくは畏れ、はたまたその両方をもって従っています。

ジョジョの奇妙な冒険という漫画にもDIOという悪のカリスマキャラがいます。

その漫画の登場人物ンドゥールは
「悪には悪の救世主が必要なんだよ」と死に間際に残しており、鬼舞辻無惨も近しい存在なのかなと思いました。

ただ鬼舞辻無惨はDIOよりもさらに部下の使い捨てが激しく、下弦の鬼を一掃したパワハラ会議や、上弦であっても足を引っ張ると判断したものは排除(鳴女は気に入られて上弦となったが、愈史郎に操られて足手纏いとなりそれがわかると瞬時に無惨に脳を遠隔で潰されて死亡しました) 逆に童磨のような気に入らない存在でも実力さえあればお咎めなし。

かの有名なパワハラ会議w

童磨は感情無き鬼。承認欲求や、強く何かを成し遂げたいという欲望がなく、そのようなものは鬼として進化することもないという事で無惨は童磨が気に入ってないとのこと。

さ童磨は死に間際、最上位クラスの鬼でありながらも
猗窩座や黒死牟のように進化の兆しを見せなかった

童磨は恐れや憧れではなく無惨を自身の快楽や暇つぶしのために都合が良いとどこか利用していたような感覚なのかもしれません。
利用、、という敵対意識も皆無ですが。

悪への道はどこからも続いてます。

黒死牟や獪岳が正義の道からあっさりと悪の道に堕ちたように。

生きる事は辛く苦しい。

悪への道はそれを助けてくれるかのような、いうなれば安らぎのようなものすらも魅せつけてくるのでしょう。


世の中の悪の正体が鬼舞辻無惨であればどんなに簡単か

しかし鬼滅の刃は漫画です。
漫画ならではの存在が僕は鬼舞辻無惨だと思っています。

何故なら諸悪の根源だからです。
全ての鬼(凶悪犯罪者)は鬼舞辻無惨にしか産み出せず、無惨さえ倒せば!無惨さえいなくなれば!!世界から凶悪犯罪はなくなる世界線です。

だからこそ命を賭け、未来に賭ける価値がある。

鬼舞辻無惨は自らの存在を「災害のようなもの」に例えています。

大地震などの天災で命を失うものがいたとして、それで人は自然を敵対視するのか?しないだろう?と。

そんな天才ならぬ天災鬼舞辻無惨にも抗い打倒することができたのです。

諸悪の根源というものがあり、それを打ち倒せば悪が消える。そんな世界であればどんなに良いだろう。

現実は残念ながらそうではない。

なんなら社会そのものが鬼舞辻無惨のような役割を担ってしまっている事すらある。

また作中で無惨は鬼殺隊のことを「異常者の集まり」とも言ってます。

普通ではない。
異常だ。と

世の中を良くする。
なんて事を常日頃考えて争っているのは異常者に他ならない。

世の中はこんなもんだと普通は諦めて折り合いをつけて生きていくもの。

このあたり終盤のパンチライン!

やはり世の中を1ミリでも前に進めるには異常性が必要なんだろうなとも思った。
当たり前のことを当たり前にやってだせる成果は今までと変わらない中での成果だ。

人から最低でも異常だと思われなければ何かを変えることなどできない。

この異常な社会を変えるにはたくさんの異常者が必要なんだろうな。


闇に堕ちそうな時どれだけの良き人に出会えていたか?

さてさて考察は尽きませんがそろそろ〆ていきたいと思います。

冒頭で「誰しもが鬼となる可能性がある」と書きました。

自分もあちら側だったかもしれないと思ったり、時にはなんならあちら側の方が共感できると感じてしまったり、、

ではなぜ僕は鬼となっていないのか?

その答えは簡単で人との繋がりやご縁のおかげに他なりません。

優等生すぎる答えで気持ち悪いのですが、これはやはり事実だと思います。

至るところから引き込まれる外道へと堕ちる道。吸い込まれそうになった時に手を引っ張ってくれるような存在。またはそんな道を見えなくしてくれる存在にどれだけ出会えているか?

お館様や煉獄さんや天元さんやしのぶ姉さん、おっぱい、、じゃない蜜璃ちゃん。
頼りになる先輩、目標となる存在、癒し、安らぎ。

善逸、猪之助、村田さん、後藤さん、、ともに歩んでいける友達。

願わくばその恵まれた環境にいながらもどこか、たとえ1人になっても志を貫く意思を育めれば、、外道の道には堕ちないと思います。

周りが良い人すぎて闇に堕ちるパターンもあります。眩しすぎて道が見えなくなってしまい道を踏み外す、、、

自分は鬼殺隊にはなれない、鬼の血の方が濃い、、そんな人でも大丈夫。そんな時は光を遮ってくれる存在に頼りましょう。

鬼滅の刃はこの現代社会における闇堕ちと徹底的に向き合った作品であると、そしてそれを綺麗事だけで終わらせず、絶望だけに終始せず、綺麗に描ききった大作なのです。

こういった事を踏まえて物語の全体像やキャラクターひとりひとりを見たりするとまたさらに鬼滅の刃ワールドが深くなりますよ(^^)

長文にお付き合いいただきありがとうございました😊
また違った切り口で鬼滅の刃を語る時が来ると思います(^^)


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