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【本紹介】ワンピース的組織論

おはようございます。
カナリアコミュニケーションズです。

本日は株式会社サイエンスホーム代表取締役 加納文弘さんの著書、『ワンピース思考の仲間が、木の家を建てる‼︎』をご紹介します。

1.感想

まず本書は表紙のインパクトが強く、どんな内容の本なのか、読み始めるまで全く想像できませんでした。笑

なんなら本を開いてもおちゃらけた内容で、漫画なんじゃないかと。笑

全然違いましたね。

大人気アニメ、ワンピースの麦わら海賊団を組織のあるべき姿の良い例として挙げ、加納さんの経営する株式会社サイエンスホームも麦わら海賊団のような組織なんだということでした。

全体を通して、「組織」とはどうあるべきかを考えさせられる、とても参考になるビジネス本でした。

多くの会社って、圧倒的リーダーシップを持ったリーダーがいて、部下はリーダーの指示に従って仕事をこなす。という組織になっていると思います。

特に日本は。笑

しかしこのサイエンスホームは違うようです。

加納さんというリーダーと、大石さんという専務の関係性はとても魅力的に見えました。会社も当初はこの2人で始められたそうです。

加納さんは上の立場ではありますが、大石さんに対して絶大の信頼を置いています。

そして大石さんも、加納さんの経営上の意思決定に対して立場関係なく思ったことを提言している。

大石さんの提言を無視して意思決定をした結果、失敗した体験談がいくつか紹介されていましたので、著者である加納さん自身もこれが組織の理想の形だと考えられているのだと思います。

株式会社サイエンスホームには、大石さん以外にも強力な仲間がたくさんいらっしゃって、ワンピースの麦わら海賊団のように、個々の力を伸ばし、その個が集まった組織であると紹介されています。

ここで本書のタイトルで言いたいことが理解できました!笑

私自身も、組織とは互いに強みを発揮しあって、お互いの弱みをカバーし合うものであるべきだと。

何もかも上の立場の人間が決めるのではなく、互いが積極的に主張し、全員が納得した上で進む道を決めるべきだと強く思います。

私も将来はリーダーの立場になることがあるはず、その時は、株式会社サイエンスホームのような、ワンピースの麦わら海賊団のようなチームにしたいと思うと共に、そのためにはどうすべきかというのを学ぶことができました。

2.おすすめポイント

本書では、株式会社サイエンスホームが実践している経営から、大きく2つの例を交えて、「組織」とはどうあるべきかを語ってくれていて、ストーリーとしてとても入ってきやすく、単純に上手いと思いました。

1つ目は、社内の人と人との関係性はどうあるべきか

2つ目は、会社と会社の関係性はどうあるべきか

です。

1つ目の社内の人と人との関係性はどうあるべきかについては、感想で述べているように、圧倒的な意思決定者をつくるのではなく、個々が成長し、お互いの強みを発揮し合う関係が良いということ。

2つ目の会社と会社の関係性はどうあるべきかについては、サイエンスホームのフランチャイズ戦略を例にして学ぶことができます。

サイエンスホームはフランチャイズ加盟店から、加盟金を取らず、ロイヤリティもないそうです。

「お客様に良い家と良い暮らしを提供する」という共通のビジョンを持って、フランチャイズ加盟店も共に成長していこうと考えているのです。

そのために、フランチャイズ加盟店のために、格安で研修を用意したり、無償で展示会の手伝いに行ったりもしていると。

その結果、自社も、フランチャイズ加盟店も、お客様もウィンウィンの効果が生まれています。

理想論が現実になったとはこのことかと思いました。

誰もが思いつくような理想的な戦略ではありますが、一方で性善説に基づいた現実的には難しそうでもあるようにも見えます。

これを実現している企業があるという事実は、あらゆる経営者に刺激を与えられるのではないかと思いました。

3.概要

目次
第1章 うちはワンピースや!
第2章 ワンピースにふりかかる試練
第3章 従来のフランチャイズと全く違う仕組み
第4章 変わり者たちが集まってきた
第5章 強者たちが仲間に加わった

表紙にとてもインパクトのある本書ですが、内容はとても深いハウスメーカー経営の話です。

組織とはどうあるべきか、事業展開していく際に注意すべき点は何か。

加納さんが経営する株式会社サイエンスホームの実体験をもとに、語ってくれます。

第1章では株式会社サイエンスホームの始まり、そしてどのような組織、人間関係で事業を行なっているかを大人気アニメワンピースを例に取って解説してくれます。

第2章、第3章では、会社がフランチャイズという仕組みを利用して事業拡大して行ったストーリーを、いくつもの試練(失敗談)を踏まえてご紹介してくれます。

そして第4章、第5章では、ともに働く仲間を1人ずつ、ご紹介してくれます。

全体を通して、会社という組織内での人間関係はどうあるべきか、事業を行う上で協力していく会社同士の関係はどうあるべきか、理想の形を実現しているのが株式会社サイエンスホームで、1冊を通して学ぶことができます。

ハウスメーカー業界に限らず、「組織」はどうあるべきなのか。

大きな学びを得られる一冊だと思います。

ぜひご一読ください!

それでは。


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