見出し画像

【本紹介】人間とAI、役割分担の最適解

おはようございます。
カナリアコミュニケーションズです。

本日は株式会社ブレインワークス代表取締役、近藤昇さんの著書『デジアナを駆使し未来を拓く』をご紹介します。

1.感想

本書では人間(アナログ)がICTやAIなど(デジタル)と共存していく事例を紹介しながらも、人間にしかできないこと、AIに任せて良いこと、について明確な切り分けがされていました。

私は元々、「AIが完全に人間の代わりになることはない」という考えを持っていたので、内容がスッと入ってきましたね。

第2章では株式会社ナベショー代表取締役会長兼社長の渡邊泰博さんと株式会社ブレインワークス代表取締役の近藤昇さんがICTについて対談しています。

その中で、渡邊さんが語られていた以下の内容が心に響きました。

皆、ICT化の効果をコスト削減という。そんなことはありえない。例えば、私たちはテレビ会議を導入しても出張や会議の数を無理に減らしたりしません。それはアナログの大切さを実感しているからです。誰もが、ICTを導入して目に見えるところばかりコストを削減したがります。しかし、大切なのは目に見えないところにコストをいかにかけるか、です。

ICTを導入する上で目指すべきところは、「コスト削減」ではなく、「人にしかできないところにコストをかける」ということだと理解しました。

おっしゃる通りだなと。

例えば、ICTの発展によって人とのコミュニケーションを取る、人と繋がるハードルは格段に下がりました。

しかし、コミュニケーションの質は間違いなくアナログで、Face To Faceで行った方が高いことは明白です。

ICTを活用して繋がりたい人と繋がる。繋がった人とはアナログを活用して、アナログにコストをかけて高い質でコミュニケーションを取るという、デジタルの良いところとアナログの良いところを組み合わせて物事を考える視点が重要なのだと感じました。

最終的にタイトルが全てを物語っているなと思いました。

「デジアナを駆使し未来を拓く」

まさにその通りだと思いました。

2.おすすめポイント

本書のおすすめポイントは全体を通してリアルだということです。

第1章ではICTを取り入れることに成功した企業の事例が紹介され、第2章ではICTについて、株式会社ナベショー代表取締役会長兼社長の渡邊泰博さんと株式会社ブレインワークス代表取締役の近藤昇さんの対談が書かれています。

また、第1章では事例が紹介された最後のページに、紹介した事例のポイントが3つまとめられています。

読み返したときに、ここだけ見れば参考にするポイントがわかるのでとても良いです。

第2章ではデジタル化を推進する上で重要な考え方が語られているので必読です!

企業が勘違いしやすいポイントについても触れられています。

第1章では具体的事例、第2章では持論的なものになっているので、第2章を読んでICTを取り入れるデジタル化についての考えを理解し、その上で第1章を読んで具体的な事例をその観点で解釈するのもおすすめです。

3.概要

目次
第1部 ICT化先進起業10社の実例
第2部 中小企業のICT化の本質を学ぶ

ここまで構成について何度か触れてきたのであえて紹介する必要もないかもしれませんが、紹介しますね。

第1章では、デジタルを取り入れることに成功した企業の具体的事例が10個紹介されます。

最近よく聞くようになったコミュニケーションツールのSlackを取り入れた事例などは今すぐ自分の会社でも活かせそうな気がしました。

そして第2章では、デジタル化について、株式会社ナベショー代表取締役会長兼社長の渡邊泰博さんと株式会社ブレインワークス代表取締役の近藤昇さんが対談します。

企業のトップが対談する内容はとても参考になります。

私たちが日々感じているデジタル化についての疑問を取り上げてくれているので、デジタル化のメリットを改めて把握できます。

「デジタル化」という言葉が一人歩きしているような世の中ですので、一旦立ち止まって理解するために、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

それでは。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?