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面白くて魅力的な展覧会の見つけ方

美術館にはどういうときに行きますか?
デートや友達とのお出かけ、癒しやインスピレーションを求めて、などさまざまな理由や目的を持って美術館に行く方が多いと思います。

ではその展覧会はどうやって選びますか?
いわゆる推し(好きな作品や好きなアーティストの作品)が展示されているという場合にはもうお目当ては明白ですが、ちょっとふらっと美術館に行きたいかも、というときの私的な面白くて魅力的な展覧会の見つけ方をお伝えします。

❶展覧会情報を得る
そのときに見るのはTokyo Art Beatや美術手帖といった展覧会情報がまとまっているサイトをお勧めします。なぜなら現在行われている展覧会情報がパッとわかり比較することができるからです。
主に関東圏の話になりますが、Tokyo Art Beatを例に取ると、検索キーを押すとエリアやジャンルから選べるので自分が得たい情報をピンポイントに選ぶことができます。
私の特にお勧めの方法はエリア検索で、自分の近所を選択するでもよし、デートでこのエリアに行くから良いところないかな、とかこの駅のパン屋さんに帰りに寄りたいからこのエリアにしよう、といった自分の1日のルートに沿った選び方ができます。
とことんアートに触れたい、というときはどのエリアも隈なく気が済むまで探すということもできます(私はいつもこの方法です)。


クリスチャン・ボルタンスキー《影の劇場 〜愉快なゆうれい達〜》2018
ゆるくてかわいいし、推しの作家なので迷わず公開初年に鑑賞した作品



❷チラシや展覧会関連画像を見る
第一印象ってとっても大事です。
チラシに掲載されている作品や展覧会関連画像でときめいたらその展覧会はあなたにとって興味深いものであること間違いなしです。
断言できるのは、チラシのトップを飾る作品は必ず美術館で会えること。
またその作品の作家はそれに類似した作品や違う作品でも同じような思想が垣間見えることがあるので、名前を覚えておいて他の展覧会でも出品していないかチェックしても良いかもしれません。
売れっ子作家だと同時期に色々な展覧会に出品している可能性があります。


水戸芸術館での中崎透の展覧会《フィクション・トラベラー》
この男の子?は中崎作品に頻出なのだが、チラシのイメージにも載ってて気になった


❸展覧会のコンセプトを読む
作品がどんなに素敵でも、その展覧会の意図やコンセプトがスッと心に入らなければ、期待とは違う展示のされ方をしているかもしれません。
例えば、昨今は少なくなりましたが、女流アーティストを集めましたみたいなことが書かれていると「女性以外に何か展示のコンセプトとして押し出すものはなかったのかしら(※あくまで個人の意見です)」と思ってしまいます。
このようにコンセプトを読んだ時点で???となってしまうものは会場でもハテナが浮かぶことが多いです。
逆に展覧会のコンセプトと自分の考え方が違うなと思っても見るべきものはあります。それはコンセプトを読んで自分とは違う意見でもスッと心に入ってくるもの。学芸員が自分の考えうる全てで違う意見の人にも読みやすくわかりやすく表現した証でしょう。「コンセプトの意味は分かるけど私は違う意見かも」という感想は違う考え方に触れる良い機会になりうる兆しです。
展覧会情報が載っている文章を細かく読むのは大変ですが、見出しだけでも目を通すと自分にとって有益な展覧会に出会える可能性が高まります。
もっというと文章から作品に対する情熱や愛が伝わってきたらとても良い展覧会なのでお見逃しなく。

いつもは推しのアーティストの作品鑑賞を一番優先していますが、そのほかにも新しい作品やアーティストとも出会いたいので、このような検索をしています。
また自分で作品を所有しようと思うと美術館に展示されている作品はとても手が出ない金額なので、お財布事情を考えるとギャラリーの展示や若手の作品を見に行くことが増えます。
あくまで経験則ですが、チラシやHPのTOPイメージが一番良かったところや、展示のコンセプトが印象に残ったところに行くと後悔が少ないのです。
期待に沿ったものにしか出会えないということにもなり得ますが、自分が好きだなと思う作品を探すことを第一に考えるのならば、あまり第一印象がよくない所にいかなくてもいいよね、とも思います。
限られた時間の中で、実りある鑑賞体験を増やしていくことが、今後の生活や価値観を豊かにしていくと思うからです。


豊かなアート鑑賞ライフを送りましょう!



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今晩も遅くまでお疲れ様でした。
またここまでお読みくださいまして誠にありがとうございました。
良い夜をお過ごしください。

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