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親になって漫画を読むと子育て事例集のようにも見えてくる

ちびまる子ちゃんが「りぼん」で連載されたり、
スラムダンクが「少年ジャンプ」で連載されていたころに学生だった世代です。
子供のころから漫画を読んで、今も読んでいます。

中学・高校とバスケ部だったこともあり、
バスケ漫画は特にプレイヤーの気持ちに重ねて夢中に読み進めてしまいます。
最近は、「黒子のバスケ」を読んでいます。
今読んでいるシーンで、
主人公の所属する誠凛高校バスケ部が対するのは、霧崎第一高校。
ラフプレーを平気でしまくるいや~なチーム。
試合した相手チームに必ず負傷者を出しています(ほんとなんで審判気づかないの?)
特に4番を背負う花宮真は、性格がねじまがりすぎて、いらいらハラハラ……

そんなシーンを読んでいて、自分の読み方の変化に気づきました。
以前だったら、漫画の登場人物の誰かに自分を重ねたり、ときに「あこがれ」が生じたりしていました。
今は、花宮真のねじまがった性格をムカつきながら読みながら、
「親は試合を見ているんだろうか?」
「家庭環境やなんらかの背景がこの性格につながってしまったんだろうか?」
など、登場人物の背後にいるはずの親や、家庭環境を想像するようになっていました。

そして同時に、
「自分の子供にはこんなふうになってほしい」
「こういう性格にならないためには親として何を気を付けておくべきか」
というふうに、子どもの将来像を登場人物に重ねていました。
同じようなスポーツ漫画を見ても、
親になってから読むと、漫画が子育て事例集のようにも見えてくるから不思議です。

ちびまる子ちゃんだってそうです。
昔はまる子に自分を重ねておかあさんを見ていたのに、今はおかあさんに自分を重ねてまる子のおちゃらけを見てため息をついている。

漫画全般にいえることですが、
ストーリーを読むだけではなく、
背景の建物や書き方にも目がうろうろするから、
読むのに以前に増して時間がかかります。でも、楽しい。

漫画を読むのに「卒業」はなさそうです。
読み終わったから満足して捨ててもいいかなと思った本でも、
何年もたって読み返すと読んでいた時の気持ちそのものを思い出すことができます。
そんなことで、スラムダンクは売ろうと思ったけど全巻手元に残っている。
そういう漫画が、だれにでもあるのではないでしょうか。



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