人生初のトリックオアトリート|カナダ高校留学日記 Vol.15
ハロウィン当日は月曜日で、学校でも仮装もしくは「Black & Orange」の服がドレスコード。
いずれかを着てきた人には、無料でお菓子を配っていた。
ハリケーン以来、学校の敷地を共有している幼稚園生・小学生の仮装パレードもあり、マーベルのスーパーヒーローや動物、ピエロやカウボーイなどの可愛い仮装をした子どもたちが廊下を歩いて回るのを見物したりもした。
高校生たちはそこまで本気の仮装をしている人はいなかったが、猫耳をつけたり、ホラー映画のキャラクターに似せたり、またがっつり仮装している人は、知名度が低かろうと自分のしたい仮装をしている人がほとんどだった。
私も恐らく誰にも分からない漫画のキャラの服装を真似して、タトゥーシールで顔や首、腕にかなりリアルな傷をつけて、新鮮な気分でわくわくしながら学校に行った。
USJのハロウィンナイトに行く並みの気分で意気込んで行ったが、顔面傷だらけの人は私くらいしかおらず、普段通りの私服で来ている人が殆どという、想像以上の皆の落ち着き度合いに少しびっくりしてしまった。
クラスメイトには「ゾンビにでも食べられたの?」、先生たちには「メイク?」「すごいリアルだな、どこで買ったの?」と聞かれたり、友達にもいくつか分けてあげたりして、何だかまた違った形の青春が楽しめている気分だった。
トリックオアトリートへ
学校が終わると、友達のベティのお父さんの車に乗せてもらい、他の友だちも合わせて4人で、本場のトリックオアトリートへ。
私たちが住んでいる所は、どこも家がまばらにしかない。そのため、郊外の住宅地にあるベティのお父さんの知り合いの家に行き、皆でピザを食べたりメイクをしたりしてくつろいだ後、暗くなる少し前に出発した。
恐らく人生最初で最後になるであろうトリックオアトリートは、ものすごく楽しかった。
17:30から19:30までの約2時間、星がきれいな夜空の下で凍えながらも、皆でふざけてクリスマスソングを歌いながら何軒も家を回り、たくさんお菓子をゲットした。
すっかりくたびれてベティのお父さんの知り合いの暖かい家に戻り、ホストマザーに迎えに来てもらって皆とお別れし、大量の収穫物の入ったバッグを抱えて家に帰った。
これをきっかけに皆との仲もすっかり深まって、本当に最高の思い出になった。
著者:ぴーなっつ
新しい世界が見たい。新しい自分が知りたい。そんな思いから留学を決意し、長年の憧れだったカナダ・プリンスエドワード島にて10ヶ月間の高校留学を経験。留学先での新たな出会いや気付き、挫折や失敗、そして苦難を乗り越えて手にした成長など、人生を変えた10ヶ月間の日々を綴ります。