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評価もしくは線引き、カッター

今日は、かなり遅く起きて、昨日の時点では大学に行く前に行こうと思っていた文具屋には、帰りに行きました。

まずは授業。共通教育のオムニバス授業で、男女共同参画に関する授業です。先週、生物学的な性、性差や脳の性分化のお話をした上で、集団として、ポピュレーションとして見られる性差というもの、つまり男女の平均値の比較として差があることと、1個人のある特性がいわゆる男性型であるか女性型であるかは、別問題だというような話をしました。さらに、自然主義の誤謬というお話をました。結局のところ、個人の自己実現やキャリアパスを考える上で、生物学的な性のありようは、あまり考えなくて良いですねというような話。哺乳類の9割以上の雄が子育てをしないことを引き合いに出して、子育ては専ら女性がすべきと言い出す識者がいたら、冷たい視線を浴びせましょう(そう言い出すことが誤謬に陥っているということ)。

今日の授業では、OECDの資料などを用いながら、日本の進学者男女比率などを見ていきました。特に、大学院での比率に注目です。あとは、各種教員での比率(階級が上がった際の比率が重要でしょう)。これらを説明したあとで、いわゆるアクティブラーニング型の授業をしなければならないという縛りがある授業なので、全員に意見を述べてもらいました。テーブルごとのワークショップを盛り上げるのは力量が必要なので、僕にとって簡単なやり方にしました。個人的には、いまの二十歳手前の若い人の生の声が聞けたのが収穫でした。

みんな概ね、平等な社会を望んでいること、個々人の自由が認められることに重きを置いているという点では、違いはなさそうです。しかし、では、実際に平等ではない場面でどのような措置をとるか。例えば、アファーマティブアクションは、どれくらい行うのが良いのか、いつまで行うのが良いのか。もしくは、どの状態が平等なのか(社会的抑圧がなかった場合に個々人が自ら望んでその状態になったと仮定したときの、何かの男女比の真の値みたいなのはどれくらいなのか)、といった話になると、意見が割れます。総論では誰もが賛成、でも、具体的な行動を起こす際の基準、線引きがいつも難しい。

どちらかというと、この線引きという具体的な作業でこそ、その人のアティテュードが露わになりそうです。

自己評価しました

その後は、これは金曜日の特徴でもありますが、授業をしている間にメールがとても溜まりました。しかも、どれもそれなりに返事が必要。もうすでに、何をやったかあんまり覚えてませんが、前日はよく寝たこともあって、爆速で片付けました。なので、本日溜まった締め切りありの事項はナシ。研究関係のことをなにもしませんでしたが、まぁ、悪くない。

片付けたことの1つに、勤務評価の自己申告というものがありました。たぶん、文科省からも要求されているものです。特に文系などで揶揄されがちかなと思うのですが、一部の人は、大学教員というのは、たいして仕事もしないでのほほんとしてると思っている方も多いでしょう。少なからず、そんな人もいるのかもしれなくて、業績評価をして、それを給与などに反映しようとか、そういう動きがあります。要は、昔よりも国に金がないので、人件費を絞りたいのです。こういう評価をちゃんとしてない大学には、ペナルティがあるのかもしれません。僕にとっては、どうでもいいことですけども...(どこの大学もそれなりの書類をつくるでしょうから)。

評価項目は、その年度に、授業をどれくらいやってるか、研究業績がどれくらいあるか、外部資金をとっているか、学務をやっているか、社会貢献をしているか、国際的な活動をしているか、などです。項目ごとに自分で確認して点数としてまとめ、根拠となる資料をまとまる作業を自分でします。

研究に関しては、正直「たいして評価対象にならないのだな」というのは、初年度でわかりました。着任した年ですでに、研究に関する項目の僕の評価点は上限に達していたからです(ある程度以上の点数になると、いくら業績があっても加点されない方式)。たいした研究者ではないのにです。はなから、研究に対する評価が全体評価に占める割合が小さいのでこのようなことになります。

今年は、学会になるべく行かないようにしていること、科研費がとれていたので、外部資金にあまり応募してなかったこと(応募するだけで加点されます)、論文がどれも査読中だったことなどがかさなり、前年より研究業績点は低くなっていました。それでも、全体の業務評価点は、去年より高くなってしまいました。これはつまり、他のところで仕事をしてしまったということで、よくありません。

ちなみに、これ以上業務評価を上げる必要は、僕の場合はもうありません。とういか、無理があります。いまよりもめちゃくちゃ授業を増やすか、委員会の委員長になるとか、ナントカ長(学科長とか、なんとかセンター長とか)になるしかないからです。年齢があがらないとそのような仕事は来ませんし、やってもあまり個人として得はありません(給与に手当が付くかも)。

今回、この自己評価をして思ったのは「さすが自分、4年目だなぁ」ということ。昨年までの書類をテンプレ化して残してあるので、とても早く書類を書き終わりました。もう即日提出しました。大学の仕事は、このようにどんどん効率化していきたいです。

あとは、コンプライアンス関係の研修ビデオも見ました。こちらも、受講アンケートに回答済み。

文具は好きです

正直、このような事務作業は嫌いです。でも、残念ながら、研究者の中では、たぶん僕は得意な方なのです。また、若い世代の研究者の方が、全般的に得意な傾向にあると思います。

事務作業は嫌いなのですが、事務用品は好きです。文具です。今日行った文具屋には、探していたものはなかったのですが、いろいろ他に見つけたものを買ってしまいました。マスキングテープ用のカッターです。

最近は、日本の文具もかなりお洒落になってると思います。使っていて、気持ちがいいです。ちなみに、愛用しているボールペンはLAMYです。書類が電子媒体で送られて来ずに、手書きを要求されるとマジギレしてしまう僕ですが、なぜか文具は好きなのです。ネットで買った方が簡単に見つかるのですが、文具店に行くのは好きです。見渡す景色に心躍ります。その景色の中で、偶然見つけたものに出会う確率も高いです。これは、本屋もそうです。

あ、ちょっと前に、自分の本棚を展示させてもらったことがあります。

たぶん、1度に1つの視野で見渡せる情報の量が、まだ電子の方が劣っているから、このワクワク感を味わえないのだと思われます。景色を見るという行為に伴う質感も、やはりまだリアルには勝てないでしょうか。

いずれにせよ、文具屋は楽しかったです。QUICPayだとキャッシュレス還元は付くけどポイントカードにポイントがたまらないと言われ、意味がわからないなと思いましたが、ポイントよりもQUICPayを日々使う方が大事なので、QUICPayを使いました(クレジットカードから支払われるのでマイルが貯まる)。もうポイントカードを財布から出すことはないでしょう。それでも、この文具店にはこれからも行くと思います。

これまで、マスキングテープは手で切っていたのですが、これからはきれいにまっすぐ切ろうと思います。

あ!今、窓がすごく揺れました。桜島の噴火による空振でしょう

明日は、1日アポは何もないし、溜まってることも減ってきたので、日曜の学会での発表の準備と、2週間後の発表の準備をしようと思います。今夜はチャンプルーをたくさん作ったので、2日くらいはお料理もそんなにしない予定。

今夜は、先日買ったのにまだ読み始められてなかった小説を読んで寝ようと思います。


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