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8年の軌跡~Instagram~

今や世界中に10億人のユーザーがいるというInstagram。

一般のユーザーたちを主役に、創造性やデザインを体験する場、人生の輝いている瞬間を切り取って示す場として、シンプルを基本にするアプリ。

個人で使用したことはないが、前職で業務の一環として使用したことのあるInstagram。

現在の職場の階下にある書店で、偶然見つけた書籍『インスタグラム:野望の果ての真実』。

普段めったに読まないビジネス書。表紙に惹かれ、お昼休みに書店で何となく手に取っては、何気なく開いたページを読むという行動を繰り返すこと約1週間。いつしか夢中になり「最後まで読み切れる。」と確信し、ようやく購入に至った。

創業者2人で作ったアプリは、写真を通して、体験をベースに、日々の暮らしのごくありふれた物に目を向けさせ、多くの人が気に入ってくれるように、そして長続きしてくれるように願って作られたもの。

飼い猫やスイーツ、道ばたの花、出かけた先で撮った夜景など、気軽にできる匿名可能な投稿。

人の判断を通し、お手本となるユーザーを示すなど、常に人の手を介して行われる作業。

商売よりもプライベートを見せる雰囲気と、ストーリーを語る方法を大切にする流れから生まれた、Instagramで名を馳せるようになった人たちを指す言葉『インフルエンサー』。

やがてソーシャルメディアの巨人、facebookの傘下に入るが、成長しやすかった反面、親会社相手に存亡をかけた戦いをしなければならなくなり、自尊心、優先順位を巡る社内政治に巻き込まれてしまう。

創業者2人で開発したアプリは、8年の時を経て、2人の手に負えないほどに大きく成長し、独り歩きを始め、最後に2人は会社を去っていく。

アプリの誕生から親離れに至るまでの過程を描いた『会社の育児書』を読んだような気がした。

SNSに疎く、facebookを利用したことがなく、行ったことのないアメリカが舞台なので、知らなかったことや、難しくてよく分からない点もあった。

何と言っても、一流大卒のアメリカ人が、世界規模の視野で考えることは、凡人の私の想像をはるかに超えている。

けれど、実話を元にした話なので、内容には現実味があり、入っていきやすかった。

利益よりも、人同士のコミュニティを最優先にしてきたアプリ、Instagram。どんなに便利な世の中になっても、人を主軸にするという基本を維持し続けようと努力してきた軌跡。

創業者は去っても、その思いはこれからも受け継がれていくことを切に願った。


下記は私のInstagram体験記。


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