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パパのワンオペ育児奮闘記#3〜最高のごほうび〜

はじめに

30代夫婦と2020年生まれのわんぱくボーイ(2歳)の家族構成。
第二子妊娠がわかり、健診で告げられた「切迫早産」の可能性。
出産直後あたりまでのパパの苦悩や喜びの記録を綴るシリーズ。

本シリーズも3話目を迎えました。
前回のお話はこちらからご覧ください。

日曜日はとにかくたっぷり遊んで

ママがいない2日目は、朝からとにかく息子と一緒に遊ぶことに決めていた。
ただ、残念ながら外は雨の予報。
大きな遊具のある公園にはいけないので、違う手段を考えることにした。

それが、最近流行っている「室内の遊び広場」であり、
大きな遊具がある神戸市北区(岡場駅)にあるこべっこあそびひろばに行くことにした。

ご機嫌に滑り台やボールプール、電車のおもちゃ(ブリオ)、お店屋さんなどでひとしきり遊んだあとはコテンと昼寝した。

お兄ちゃんの自覚

そしてこの日は、もう一つ気になっていた「PORTO(ポルト)」という三宮にある遊び場&一時預かりのスペースに行ってきた。

どうやらまだまだ新しいサービスのようで、詳細はこの記事では書かないが、大人もゆっくりとできるとてもいい空間が広がっていた。
おもちゃも子どもが夢中になりそうないろんなものが揃っていた。

PORTO室内の様子。左が子どもスペース、右が大人スペース(カフェあり)

そこで驚いたのが、だいたいいつも車とかで遊ぶことが好きな息子だが、
おもむろにベビーカーと赤ちゃんのお人形を見つけてきて、

「パパ見て、弟くん!」

と言ってベビーカーに乗せてあげたのだ。
そして、ベビーカーを押してあやしたり、
「寝んねさせてあげるの」と言ってお世話を始めた。

これにはパパもたまげた。
弟(=赤ちゃん)の存在が彼の中で大きくなっており、可愛がってくれようとしていたのだ。

まだ会ってもいない未知の存在のはずなのに。
自分がお兄ちゃんになるんだということがはっきりと分かっていたのかなと思った。

それはそうと、とにかくその様子が可愛すぎて、パパがキュン死に(古い?)しそうだった。

"寂しさ"と"お兄ちゃん"の間で

次の日からは保育園。
パパも多少の在宅勤務と休みを組み合わせてこの間を乗り切ることとしていた。
月曜の朝は早く起き、むしろ保育園を楽しみにしていたようだった。

しかし、月曜日のその夜、変化が起きた。

「ママがいい。」

このフレーズを聞くたびに、パパの非力さを感じてしまう。

日曜日は遊び場で全力で遊んで、終始ニコニコ。
「楽しかったね〜」と何回も言っていたし、月曜日も保育園の先生にも言い回っていたようだ。
それだけに、やっぱりママがいないという寂しさと、お兄ちゃんとして頑張らないといけないという葛藤があったのかもしれない。

夜も遅かったので、翌朝に電話することを約束してなんとか寝てくれた。
翌朝、約束通り、ママにテレビ電話をした。
短い時間だったが、それで切り替えて、「保育園に行く」と言った。

いつもだったらぐずってもおかしくないが、見事だった。
大人も見習いたいくらいの清々しさだった。

最高のごほうび

月曜日の夜、前々から息子のために用意していたプレゼントを出そうと思った。
大好きな鉄道の本である。
事前にママと話をして、寂しくなってぐずった時に渡そうかと買っていた。

月曜日のお迎え時も、特に変わった様子はなく、ニコニコしていた。
お利口さんにお風呂もこなしてくれたので、ご褒美として渡した。
目をキラキラと輝かせ、自分でめくってこれかっこいいだの、知っているだの
ひとしきり楽しんでくれた。

でも、それが「最高のごほうび」ではない。

夕飯が終わったあと、ご機嫌に遊んでいた。
すると、ふと息子が駆け寄ってきて言うのだ。

「パパ大好き、ぎゅ〜」

息子が何でもないタイミングで、ハグをしてそんなことをいう。

いつもはママにそれをやることが多いが、それも大体、ママがやってから
ママにもお返しして、パパは?って言ったら「イヤ〜」とニヤけていじわるするのが大体のくだり。

鉄道の本を渡したタイミングでもなく、突然のことだった。
息子の中でも、いろんな心境の変化はあったのかもしれないが
「パパがいるから大丈夫」という感覚が芽生えたのだろうか。

そこからあまりママという言葉は出なくなった。
大好き、ぎゅ〜というのは別にこれまでも普通にあるのだが、このタイミング、しかも自発的にというところは正直驚いた。

その夜の出来事は、パパにとって最高のごほうびとなった。

おわりに

息子と二人っきりというのは、未知の世界だった。
親になって初めて、今まで親にしてもらっていたこと、この子の世話をたった一人ですることがいかに大変かがわかった気がした。
そして、これまで自分が仕事が忙しい時に、ママが大半ワンオペで仕事、家事、育児とこなしてくれたことも含めて、改めて大きな感謝しなきゃなと思った。

世の中にはもちろん、シングルマザー、ファーザー、いろんな事情でそうせざるを得ない人もたくさんいる。
それに比べ自分の体験は、たった1週間程度の話。
仕事も在宅や休みを挟みながらやっていため、毎日フルタイムで働いてということでもない。
でも、得難い経験だったことは間違いない。
これが下の子も含めて2児のワンオペになると・・・大変だ。想像もつかない。

完璧にできたかと言われるとそうでは決してない。
でも、ワンオペ育児を実際にやってみて、「なんとかなった」というちょっとした自信にもなった。

パパ3年目でのワンオペ奮闘記。
将来の自分が見たときにどう思うだろうか。

自分の記憶のため、そして誰かの役に立ったり、これからパパになる人のヒントになったらいいなと思いながら書いたこのシリーズ。
これにて、閉幕としたい。

それでは、また。

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