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リーダーの心得【超訳】自省録36日目

・今日の超訳

リーダーは次の二つのことを常に心に刻め。一つ。リーダーとして集団の利益のために為さねばならぬことのみを行う事。一つ。自らの独りよがりの考えを諫める者がいたら、話をよく聞き、必要とあれば柔軟に考えを変えること。この変化も、集団のために果されるものでなければならない。

・引用原文(第4巻12章より)

「つぎの二つの思念をつねに手許に用意しておくべきである。その一つは、王として立法者としての理性が、人間の利益のためになせと君に命ずることのみをおこなうこと。もう一つは、もし誰かが君のそばにいて、君のひとりよがりの考えを正し、これを変えさせようとする人がいたら、考えを変えること。但しこの変化は常にそれが正しいことであるとか、一般の人々の利益であるとかいう確信によるものであるべきで、―同期はこれに類したことに限るーそのほうが、愉快そうだ、とか人気がありそうだ、とかいうのではあってはならない。 」岩波文庫 神谷美恵子訳 自省録より

・ちょこっと解説

・マルクス・アウレリウスは乱世のリーダーとしては少し甘い部分があった。現に、侵攻してきた異民族に対しても寛大な処置(見方によっては甘い措置)を行い、裏切られ、手痛い代償を度々払った。

・しかし、これが平和な治世においては、理想のリーダー像である。古代ローマの指導層にはノーブレスオブリージュの考えが浸透しており、マルクス・アウレリウスにおいては、まさにそんな古代ローマの指導者の考えの大成者でもあった。

・人を率いてまとめることは容易なことではない。リーダーは常にこの哲人皇帝の教えを心に刻むべきである。

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