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寛大であれ。理性的であれ。【超訳】自省録21日目

・今日の超訳

あらゆるものに対して、寛大な心と自由な精神を持って、接するがよい。そしてたとえ、疲れても嫌気がさしても、いつまでも理性的に振舞い続けろ。

・引用原文(第6巻23章より)

「理性のない動物や一般の事物にたいしては寛大と自由とをもって処すがよい。なぜなら君には理性があり、彼らにはないのだから。しかし人間は理性を持っているゆえ彼らにたいしては仲間同士のように振舞うがよい。そしてあらゆることに際して、神々に呼びかけよ。いったいいつまで自分はこうしているのだろうと苦にするな、三時間もそうして費やせば十分だ」岩波文庫 神谷美恵子訳 自省録より

・ちょこっと解説

・理性を失った人間にも同じ態度で接するべきだ。人間は非理性的なものには耐性がない。苛立ち、唾棄すべきものとして考えてしまいがちである。しかし、理性を持った人間ならば対応はできるはずだ。そして、これは繰り返しになるが、狂信者的な善人や野性的でありすぎる人など、理が通じない相手には、その場では敬い、距離をとる。「敬して遠ざける」戦略が一番なのである。

・もっとも、皇帝であったマルクス・アウレリウスには、遠ざけること等至難の業だったとは思う。それでも、寛大で理性的であり続けよるとした(実際にそうだった)姿勢には、頭が下がる。リーダーのあるべき姿である。

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