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創作の糧(皆様の気になった記事を紹介)

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ライティングや創作のヒントになるような記事。特に再読したい記事をスクラップしています。素晴らしい記事を集めています。ご参考になれば幸いです。
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2021年6月の記事一覧

俳句をちょっと(室町の俳諧編)

こんにちは。 毎度お世話になっております。つるです。 ヘッダー画像に、 みんなのフォトギャラリーより お借りしています。 山茶碗というそうです。 平安から室町時代に作られたそうです。 画像、ありがたく使わせていただきます。 早速本題へ参ります。 俳句(俳諧)の始めに注目したいと 思います。 二人の代表的俳人を挙げます。 山崎宗鑑(やまざきそうかん)と、 荒木田守武(あらきだもりたけ)です。 室町時代の人です。 作品を見ます。 月に柄をさしたらば

金曜日の随筆:江戸時代の三俳人

また運命を動かしていく金曜日がやって来ました。2021年のWK26、水無月の肆です。本日は、俳句の歴史をさらっとなぞった後、江戸時代の三俳人について纏めます。 『俳句』になったのは明治時代『俳句』は、季語の含まれた五・七・五(十七語)の定型詩です。『俳』という字には、「こっけいなこと、おどけ。(小学館デジタル大辞泉)」という意味があり、俳句を読む人は『俳人』と呼ばれます。 『俳句』とは「俳諧の発句」の前後を取った略語で、明治時代に正岡子規(1867/10/14-1902/

「書けるけど読めない」はヤバい

これ、ツイートしようとして、あらためて文にしたほうがいい気がして、こっちに回しました。 いやはや、少し前にこういうツイートしたんです。 そして付け加えようとした文がこれ。ツイッターの下書きに残していたもの。 「書けるけど読めない」が始まると、すでに危機的な状況。植林しないのに伐採だけする山になってる。今書かねば書けないとか思ってどんどんやっちゃってハゲ山化していくという。私だけかしら、これ。 まあ植林=読むこと 伐採=書くこと ではないし、対のものでもないし、両方あって

芭蕉を崇拝している「俳句入門書」

長谷川櫂『決定版 一億人の俳句入門 』(講談社現代新書) 「五・七・五で詠む」「季語を入れる」「切れがある」等々の、俳句の約束事を明快に解説。この1冊で自在に詠める! 初心者から上級者まで必携の書。「朝日俳壇」、読売新聞「四季」等で人気の俳人による明快な俳句入門。凡百の入門書とは一線を画する、ユニークで有用性の高い内容です。 こだわりの俳句道場という感じで初心者向きではない。ただ芭蕉の例題が多く、芭蕉時代の俳句の考えを元にしているので、芭蕉の俳句の手引としても読める。例え

57575のすすめ

575だとさびしいが、77だと女々しい気がして、僕個人的には57577あらため57575がいい気もする。たとえば、 男なら 泣くんじゃないよ 男なら のあとに 男じゃなけりゃ なんというのか が57577なら なんなのか が提案手法で、難しいのは詠む人にスキルを要して、正岡子規の、句や表現が難しいように怒ってる風に言ったら、キレてる風にも見えるが、 なんなのか なんというのか なんなのか みたいな感じなんかな。ゆっくりあっさり詠む事が肝要で、余韻を残すところに

わたしの本棚112夜~「桑原武夫と「第二芸術」青空と瓦礫のころ」

 言葉は、常に何らかの文脈とともにある。一つの文章の中だけではなく、他の文章や書かれた時代へ、文脈をたどっていくと、言葉は新たな意味を持ち始める。今や「俳句用語」として整理されているかに見える「第二芸術」は、どのような文脈で書かれたのだろうか。  はじめにで著者が述べられている文章です。俳句を学んでいると、戦後の「第二芸術」論争は避けて通れない論考だと思います。著者の鈴木ひろし氏は1957年生まれで、大阪外大卒業後、大阪府立高校教員をされ、俳句グループ「船団」の先輩でもあり

観覧車

どこからかサイレンがする真夜中の闇をきりきり引き裂きながら 裏側に数字がならぶ本を買うバーコードにはとおせないゆめ 飛行機を眺めていたの炭酸をからだにふくむようなきもちで とつぜんのメールなんども読み返す「死」という文字の妙なあかるさ 永遠の別れの日にもわらったりしてる「おひさしぶりね」といって かなしみはいつもおくれてとどくから電車のなかで泣いたりもする ひとりずつ消えていくから思い出の街を今夜もまた見失う 真夜中に消える都会の観覧車かなしいゆめの魔法のせいで

俳句連作留意事項

俳句の入門書は多いが、連作の作り方に関して書かれているものを読んだことがない。そして、教えてくれる人も私の周りにはいない。 そこでわたしが連作で俳句を並べる際に気にしていることを書いておきたい。俳句実作は好きな入門書を参考にされたい。 大事な順に列挙する。賞に応募することを前提として考えていく。 ①季語を季節順に並べる。 これは春夏秋冬の順にするのは当然だが、例えば春でも、初春、仲春、晩春、三春と分類されており、その順番通りに並べるべきだ。三春に関しては春全体に通じる季