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創作の糧(皆様の気になった記事を紹介)

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ライティングや創作のヒントになるような記事。特に再読したい記事をスクラップしています。素晴らしい記事を集めています。ご参考になれば幸いです。
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2021年3月の記事一覧

作者の人格と作品は別なのか

日本史学者の呉座勇一先生が、Twitterの非公開アカウントで英文学者の北村紗衣先生への誹謗中傷を繰り返していたことが発覚し、大きなバッシングを受け、ついには考証を担当していた来年度の大河ドラマの降板を自ら申し入れるまでに発展した。 このように、問題のある言動をした人物を、その職場からも追放しようとする動きは、近年アメリカで盛んになっているが、日本でもそうした運動を目にする機会が増えてきた。 呉座先生が追放されることを望んでいた人たちは、彼のように卑劣で差別的な人間はNHKの

詩人の友情

 萩原朔太郎に「本質的な文学者」という短文がある。これは梶井基次郎(1901~1932年)の文学的才能を朔太郎が讃えたものだ。朔太郎は『檸檬』を読んで文学の実在観念を発見したというほどの衝撃を受けた。この文章は基次郎の死後である昭和10年(1935年)頃に書かれ、梶井基次郎の死を改めて惜しみつつ、基次郎が夭折することがなければ、ドストエフスキーのような大作家かポーのような詩人になったに違いないと述べている。そして、この短文の末尾には、梶井基次郎という人付き合いの悪い芸術的天才

短詩型文学について

そもそも俳句というものは「短詩型文学」と呼ぶにはあまりにも脆弱というか、やはり1つの文学的な世界観を表現するには最低でも三十一文字くらいは必要なんじゃないかと思うわけで。 俳句ってただの言葉遊びに見えてしまう。 ということで、更に短い(ことが多い)自由律俳句とかいうヤツが好きになれない。 「咳をしても一人」 だからどうした。 Twitterかよ。 ただの呟きである。 これを文学と呼ぶのなら、Twitterの誕生によって自由律俳句は死んだと言ってもいいのではないか。 み

【俳句】何が面白いのか。

まず、私の俳句歴は2021年現在で五年ほどになります。 元々は小説における描写の技術向上に繋がるかと思い、始めました。 昨今は夏井いつきさんの活躍もあって少しは人気が高まったかにも見える俳句ですが、歴史を振り返ると「第二芸術」呼ばわりされたこともあるし、そうでなくても年寄りの趣味というイメージが強いものでしょう。 私もみずから勉強すると決めて始めたものの、正直に言えばあまり関心のなかった分野でした。 ――が、一時期小説以上にのめり込むことになったのです。 私を虜にした俳

【俳句・短歌】素数文字に思いを込める

先日、レピュニット素数について書きました。 タイトル画像の言葉を川柳(五七五)にしたのですが、そこでふと閃いたことがあったので、今回はそのことを書いていきます。 俳句や短歌ってありますよね。最近、それらが素数だらけの素晴らしい詩であることに気がつきました! 俳句は「五七五」、短歌は「五七五七七」です。 5と7、どちらも素数じゃないですか! しかも、5はフェルマー素数、7はメルセンヌ素数です! SOSU ! Fermat ! Mersenne ! また、「五七