- 運営しているクリエイター
記事一覧
逃げるは恥だが、役に立つ
なんで行ってくれないの。わからない。腑に落ちないわ
そりゃそうだろう。
じぶんは、右から左に情報を伝えただけ。
相変わらずいやになる。自分が。
聞いたこと、言うべきことを急いだために。起きたこと。
お客さんが、担当を変わってほしいって。いいかな。
そんな一言を放ってから、見る見るうちに顔色が変わっていく彼女の顔を見つめていた。
ああ。言ってしまった。もっと考えるべきだった。
もう遅い。言
ネオンを見ながら呆けるひと@1
私は今日、ひとり。スターバックスにきている。
慌ただしい年末に背中を押されながら
カフェラテを飲んでいる。
もう36才にもなるのに彼もおらず
ただ、自分のしたいことを、するためだけに買い物をする。
21時。気になっていた小さめのパソコンケースをテーブルの上に出す。
ここは家電売り場とカフェと本屋さんが
一緒になっている喫茶店。まだ、帰る時間じゃない。
おもむろに、ケースからパソコンを出してみる
河の流れは変えられる
まじでか。あいつも結婚か。
2019年の大晦日。
天変地異に襲われた日本列島。奇々怪々な芸能ゴシップ。不可解な理由で起きた殺人事件。政府の陰謀が見え隠れする政局がうずまく日本。そんな年の最後の日。
僕にとって、どんなことよりも、大晦日最後の日の一大事だった。
まぁ考えてみれば至極当然。そりゃそうだ。お互いに30半ば。ここまで馴染みでも人生はひとのもの。自分がどうこうできるもんでもない。
「
渡り鳥は、わたっていく
「キスをしてほしい」
エレベーターで二人きりになったとき、突然彼女はそういった。
いつも、相談するときには、いちばんに来てたし、その純粋なまっすぐな眼で、上目づかいに聞いてきた。
まさか、そんな言葉が彼女から出てくるとは。想定外だった。