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学級経営×提出物チェック

唐突ですが、提出物ってどうやってチェックしていますか?
または、学生時代はどのようにチェックされていましたか?
今回はそのあたりを、過去の自分の学級経営と交えて言語化しようと思います。

結論、提出物はチェックしない。子供に委ねる。
 興味のある方は、読み進めてください。
 最後にダウンロードできるチェック表もつけておきます。
 自由に活用してください。


第一期 徹底管理(初任〜5年目)

提出物は全て担任が確認、丸付け、直し。チェックは担任の仕事。

この時期は、提出されたドリルやプリント類は全て担任が目を通して丸付けから直しまでしていました。そして、名列名簿に◯やら✕をつける。

学力はもちろんつきます。テスト前には関連する範囲のプリントも出されるので、正答率も上がりました。

しかし、言われたことしかほとんどやらない(やれない)子供が多かったことを覚えています。自分で創造して前に進もうとする子供が、今よりも少なかったかなと思います。(でも、当然ですが、当時は今が一番と思って、担任をしていました)

担任として、自分の役割に責任をもち、夜までガンガン働いていた時期です。子供のためではなく、自分の自己満足で全員の課題が「提出された」ときもありました。
このままではまずいと思い始めたのが5年目の冬でした。

第二期 委ねる(6年目〜9年目)

全て管理していては子供が育たない。子供を信じる。

持ち上がりの6年生ということもあり、宿題やプリント等の提出物は自分で丸付けをすることをこの頃から取り入れました。
毎日、宿題は回収はするが提出枚数を数えるのみ。足りない数があったことを声掛けする程度。もちろん、全員が提出できないときもありました。
でも、そこで怒ることはあまりしない。注意も最低限だけ。
むしろ、翌日に忘れた宿題をちゃんと出したことを褒めていました。

できる限り子供を信じることで、互いに苦しい思いをすることが減ったような記憶があります。

でも、そこに甘えて、全く課題に取り組まない子供もいました。その問題を学級会で取り上げ、チェックの仕方を考え直すときもありました。

  • 代表の係の子供が提出物をチェックする。

  • 朝の挨拶の後、毎回出席番号順で集める。

  • 1週間分の宿題はまとめて月曜日に出す。

いろいろな方法が出てきては試しましたが、長続きはしません。
だれかに負担があること、特別な準備が必要なことは、即時的な効果はあるが継続できないことを学びました。

第三期 管理⇄委ねる(10年目〜12年目)

生活班の中に役割を持たせて、任せる。

初めて担任した低学年。そのときに取り組んだことが、全員に役割を持たせることです。一人ひとりが〇〇リーダーになることで、活躍の場が教室にできました。

当時の学年主任からもらったアイディアが上のカードです。
一人ひとりに役割をもたせることで、生活の中で必要とされる機会が増えます。

活動によって身の回りの整頓や授業準備などが迅速になる。
自分の役割に責任をもつことにつながる。
事象を捉え、自分で動いた姿や仲間を思いやる行動を担任が価値づけて他の子供たちに話をする。
提出物は基本的に生活班で集める。
ノートなら4冊を重ねる。プリントなら4枚をまとめて半分に折る。
そうすると、配り物も楽になる。

カード1枚で毎日の中で取り組むことが明確になる。活躍の場が増える。担任は信じて任せる、時には意図的に仕事をふる。

この頃のフォーマットは現在も大きく変化していません。
しかし、唯一気がかりだったことは、宿題が毎日3つ出されたこと。
プリント、ドリル、漢字練習または音読。

宿題は終わらせるもの。宿題はやらされるもの。
当時はそう思っていた子供が多いと思います。
現に、自分の小学生時代も似たような経験をしてきました。
当時の担任の先生も、もしかしたら同じ経験を。。。
100年続いた学校の歴史の中で、宿題の在り方はそこまで大きく変わっていないのではないでしょうか。この「やらせる」感覚を無くしたいと思っていました。

そんな時に出会ったのが「けテぶれ」でした。
前から自主学習を中心に、取組み方を考えて紹介をしていました。
いろいろ工夫してきた実践が、「けテぶれ」という共通言語で説明されていたのです。この頃から宿題にプリントやドリルを出すことが減っていきました。授業中の時間を活用して、基礎問題に取り組むようにしているのです。

第四期 信じて委ねる(13年目〜現在)

宿題はやらせる課題ではない。在り方について考え直す。

宿題は「自主学習」のみ。
自分で課題を考えて、取り組み、振り返る。
学校の授業でも同様に繰り返す。「けテぶれ」を学校でも家庭でも繰り返す。

毎年、自主学習が軌道にのるまでは、毎日の取り組みを価値付けして広めています。自学メニューを共有したり、過去の取り組み例をいつでも閲覧可能にしたりしています。ルーブリックも共有し、毎日の評価を欠かしません。初期に時間をかけ、学び方を身に付けると、自然と多様な学びが生まれてきます。

その一端は↓こちら↓にまとめてあります

連休後には8割ほどの子供が自走し始めます。
あとは個別にケアをしていきます。

結果、提出物はチェックしない。子供に委ねる。
チェックしていますが、満足に自学ができない日もあることも認めているのでとがめることはしません。

やる気なれば、課題を立てて取り組み、振り返ることができる。
子供たちは自分で学び方のサイクルを知っている。だから、担任として子供に委ねることができると思います。

学級経営と重ねて

初期は徹底管理。
次第に子供に委ねる。
これって、誰もが通る道なのかと思います。
型もなく、委ねるだけの学級は崩れやすい。でも、ガチガチに固め続けるのもしんどいです。
その間。もしくは両方を子供も担任も知っているから、指導をしているからうまく回るのかと思います。

委ねるなら、学び方や自分の見方を徹底して指導せよ。

もし、提出物チェックで困っている方がいるとしたら、リンク先のシートを使って取り組んでみてはいかがでしょうか。

そのまま活用される方はPDFを利用してください。

自分でアレンジされたい方はWordを編集してください。

おわりに

今回の内容が、だれかのためになれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

コメント、質問などお待ちしています。

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