イラスト・漫画専門学校で辛かった事

通っていた専門学校の先生方についてのお話です
自分の心に余裕が無かった時に言われて
辛かった事などをまとめました
どこかの専門学校で講師をされている方にとっては、くだらなくて甘えたような記事かもしれません



自分は小さい頃から漫画家になるのを目指していて、漫画専攻に入学しました

入学して数ヶ月後、先生方が生徒達に言った事

「専門学校に入った時点で才能なんてないからね」

「どうせ描いたって上手くいかないんだからもう好きにやれば?」

「1つでも何かできない事があるなら仕事なんて出来ないよ」

そういうネガティブな事がほとんどだった
こういう事を授業を受けるたびに言われてしまった
きっと自分達のために厳しいことを言っている
プロの意見だし、そうだと信じたいという気持ちもある反面、
(どうして決めつけるような事を言うのだろう、目標を持ってここに来たのにどうして気持ちを下げるような事を言うのだろう、そんな言葉はアドバイスでも何でもないよね?)という不快感が大きくなってしまった

他にも
授業を受ける時は座席は自由で、いつもは必ず前の席に座っていたけれどその日は後ろの席しか空いておらず仕方なく座ることにした
すると突然、先生は「後ろの席に座る人はデビューが遅いからね」と言った
自分に言われたのではないかとドキッとした
だけど引っかかるのは
たまたま座っただけの人、後ろの席が落ち着く人もいる
その人達も当てはまると言うのだろうか

いつも態度の大きな先生も中にはいて、その先生は「威張る為にここで教師をしている」と自ら言っていた

元プロで今は別の仕事をしている先生は
「自分は漫画を描いていた頃よりも今の方が幸せだ、夢なんてそんなもんだよ」と言う

自分達生徒にとってプロである先生の言う事は絶対に聞くべき正しい事だと思っていた
先生方は技術は高いけれど、人格的な部分で引っかかるなと思う事が増えていった

目指しているプロの先生方に夢を否定されるような事を言われ続けてここでどう頑張ったらいいんだろう

優しくされる事を期待した訳ではない、
だけど作品のアドバイスとは関係ないような事で心を折ってくる

自分たちはプロになりたくて来ている
やる気が無いと思われているのだろうか

教務の先生(授業の連絡をする先生)に一度相談してみた
先生方に厳しい事を言われるのが辛いと伝えた
帰って来た言葉は
「前の学年の子達が技術面で問題が多く、それで先生達は焦っている」

だったら何故気持ちを下げるような事ばかり言うのだろう?
そんな事をしても技術は上がらない
矛盾しているように思える

これが教師のする事なのか?
そして自分はこんなにも気を使われたい人間だったのかと思うと辛くなってきた

絵を描いている時も、先生の言葉が頭の中で回って、言われてもいない事の幻聴まで聞こえるようになっていた

苦しくなって寝込む日々が増えていってしまった

入学して2年目の三者面談
プロの先生
教務の先生(授業の連絡をする先生)
自分

先生2人は険しい顔をして聞いてきた
「デビューについて君はどうしたい?」と。
その頃の自分は作品への自信が無くなってしまって描けない日々が続いていた
それをやる気が無いと思われてしまったのではと少しビビってしまって
どう答えるのが正解なのだろう?
機嫌を損ねたらどうしよう
否定されたらどうしよう
と焦ってしまい
「在学中にデビューした方が良いですよね…?」
と自信なさげに言ってしまった
先生には「は?」って顔されたけど
漫画の賞に投稿するつもりでいるということは伝えた
だけど
「大きい賞を取ってデビューしてもその後全然活躍できない人もいるから拘らない方が良いよ」と言われてしまった
もちろんそんな事は分かっているけれど
これから賞に出そうとしている身としては
期待していないと言われているのと同じだった
少しくらい応援して欲しかった
そう願うのはわがままだろうか

そして教務の先生は驚くような事を言ってきた
「実はあなたに企業から仕事が来ていました」
その時初めて知った
来ていましたという事はつまりこっちに報告せずに勝手に断ったという事?
先生は続けて
「あなたに仕事が出来るの?」
「あなたは嫌な事が1つあると大事な事を全部投げ出すよね?」

投げ出すような様子を見せた記憶も無いのに決めつけられてしまった
悩んで描けなかった事は伝えたのに、そういう風に解釈されてしまったのかもしれない
「今辛いかもしれないけど、もっと頑張って」
「私達をもっと頼って」
お通夜みたいに暗くて圧迫感のある面談でズタズタにされた後にそんな事を言われても響かない
頼れるような存在じゃ無い、言っても聞いてくれなさそう

もしも
仕事が来ていた事をもっと早く知って依頼を受けていたら、自信が持てたかもしれない
気分転換にもなれたかもしれない

そもそも教務の先生は
ちゃんと連絡をしない癖があった
前に、興味のある雑誌の話をしたら
「そこの編集部に漫画を見せておくね、
一週間後に状況を伝えるね」と言ってくれた
だけどその後連絡はなかった

その他にも連休中にプロの先生方に作品のアドバイスを貰う約束をしていて教務の先生を通して作品を送った
だけど返信は無かった
きっとそうなる事は分かっていたからあえてこちらも聞かなかった
教務の先生がプロの先生に見せなかったのか、
プロの先生のアドバイスをこちらに伝え忘れたのかのどっちかだと思う

教務の先生の対応、
常に否定的な発言の授業、
授業内容への不満
(最後の年になると技術的な授業はほとんど無くてお金の無駄&先生が今人気の漫画ランキング、漫画大賞作品をただ紹介するだけの毎回同じ内容の無駄な授業)

に耐えられなくなって最後の年の後半から授業に出なくなった
辛い授業に耐えても得るものは無いと判断した

大金を払ってくれた親に申し訳なくてずっと愚痴も言えなかったけれど、話をしたら「行かなくて良いよ」と分かってくれた

学校に行かなくなってからの方がお仕事も受けやすく、いろんな事に挑戦できたからこの選択は間違っていなかった

卒業式の数日前

今までずっと授業に出ていなかったのに
教務の先生から
全然連絡がなかった(やっぱり生徒のことどうでも良いのかも)
だけどその日についに来た
単位が足りないけど、今までやってたお仕事について教えてくれたら卒業できるようにするよとの事
ひと通り説明したら
「いつの間にかこんなに仕事が出来るようになっていたんですね!」
その言葉を前向きに捉える事はできず
ずっと見下されてきたのかと思ってしまった
そもそも自分は入学する前から個人依頼を受けてそれをなんとかこなしていた
それを早く伝えていたら良かったかもしれない

学校に入学する前に願っていた事は
絵を描く楽しさを思い出したいということだった

そんな期待を持っていたし、悩んでいたからこそ先生方の人格を受け入れる心の余裕も無かった

たった1つだけ救いだったのは
よく褒めてくれていた先生が「あなたの作品が見たいと」言ってくれたことだった
その言葉で少し描く気力が元に戻ってきていた

ここよりも厳しい学校はあるし、それに耐えた人や絵を描いた事が無い人はプロを目指しているならそれくらい我慢するべきと思うかもしれない
だけど真剣に技術を磨くために来ていて、そこにいる目指すべき存在の先生方に否定され続けたら、プロになる覚悟を決めていてもどうしてもおかしくなる

先生方の言葉にまだ囚われているし、
無気力になる事も多いけど
夢を諦める気は無い

だけど卒業した者としては
専門学校はお勧め出来ない
今辛い人には特にです

技術が身につく代わりに自身と気力を失っていく場所でしかない
実際、途中で来なくなる子も何人かいた

知人も別の専門学校をしたけど
「入学した時点で君たちは負け組だから」と言われたようです

伝えたい事は以上です
見て頂きありがとうございました


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