見出し画像

認知症の母 ガスヒーターを5月に使用

 要介護2の母は未だに自分を認知症とは認めておらず、生活のすべてのことが自分で出来ると言っています。実際はきちんとした食事が自分でできずに激ヤセ入浴は自力で半年以上できなかったのでデイサービスで、服薬は複数日分服用を何度か繰り返したので介護サービスのスタッフからもらい、その場で飲むように等々、誰かの助けがないと健康的な生活はできない状態となっています。

 気温や天候に合わせて服装を選ぶ、部屋の温度管理もできなくなりました。認知症のため、温度変化等に鈍くなっているせいもありますが、「その上着だと、暑いよね。」と他の服をすすめても、「これでいい」「着る物が他に無い」とこれまで着ていた同じ服を着続けようとします。季節に合わせた服を手にとりやすい場所に、ハンガーにセットにして吊るしていますが、認識できません。複数用意していても「着る物が無い」と言うので、私が服を探しはじめると「自分でやる」と言い張り、嫌がります。

 GWの晴天の日、洋服と寝具の入れ替え、布団干し、片付け等のために、母がデイサービスに出かけて留守のタイミングに、実家に行ってきました。
 母がいる時に服の入れ替え等の作業をすると、「何でそんなことをするんだ!」「私がやる」「やめろ」等何度も繰り返し、不機嫌になったり、怒り出すこともあります。母の妨害も無く、一気に作業できるので、季節の変わり目に、3年前くらいから行うようになりました。

 普段は洗濯できないシーツ等の大きな物、押し入れの中から出てきた何着もの使用したパジャマ、部屋着等を洗濯し、布団を干しました。
 今回必ずやる!と決めていたのは、ガスファンヒーターの片付け。全体を埃がかぶらないようにビニール袋に入れ、使っていない部屋の奥に移動。ガスの利用状況から5月に入ってからも使用していることが分かり、置いておくと暑くなっても使用しそうなので、片づける必要がありました。
 服装の入れ替えもし、今まで着ていた冬用の厚手の衣類は、見えないところに隠し、着ることができないようにしました。

 作業を終える頃にデイサービスから帰ってきた母は、不愉快そうに「何しに来たの?」と訊いてきました。このところ私が実家で何かしているのが気に食わないようで、「自分でやるから、やるな」等々、また言うようになりました。実際は今の母は、家にいる時はソファーにどっかり座り、うたた寝していることが多く、家事はしません。
 たまに粗相をした時に下着等を手洗いしても、外に干すのが面倒で洗濯物カゴのへりに少し拡げてかけたまま、生乾きでリビングに放置していました。
 「天気が良いので布団を干しに来たの。冬用の重たい掛け布団は片づけたからね!」と母に答えると、自分ではできない家事、重労働の布団干しをやってもらえて満足したのか、珍しく「そう。ありがとうね。」と感謝の言葉が…。ガスヒーターを片付けたことは、まだ使うから出しておけと言いそうなので、一切触れずにおきました。

 これで暑くなっても大丈夫!と安心して家を出ましたが、3日後に衝撃の事態が…。メールで毎日届くガスの利用状況を確認すると、ガスヒーターを片付けた翌日の夜に、またガスヒーターを使用している…。わざわざ梱包を外し、リビングまで運び、またガスヒーターを使っているの?!。
 少しでも肌寒いと感じると、ガスヒーターを使用しないと気持ちがおさまらないのでしょうか…。
 翌日に実家に行き、母がトイレに行っているうちに、物置部屋の押し入れにリビングにあったガスヒーターを移動しました。ここに隠した物は今まで母に見つかったことはありません。たぶん大丈夫…。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?