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在宅介護経験から介護士になった飲み友の話

少ない時間を見つけては、飲みに行っていた頃、すごく年が下の女の子と仲良くなった。

彼女は介護士さん。
私は実は現在は正式になくなったのだが、介護の資格を持っていた。
そして、私は在宅介護真っ最中だった。
資格があっても仕事にはできないと感じていた。

そんなこともあり、彼女に何故介護士になったのか教えてもらった。

彼女は、私が逃げたくて逃げたくてたまらなかった在宅介護を経験したから、介護士になったんだそう。

彼女は中学生の頃おばあちゃんの介護をしていたんだって。
それで、おばあちゃんは笑顔でありがとうと、いつも言ってくれたから、その道に進んだんだって目をキラキラさせていた。

お仕事とはいえ辛いことも多くない?って失礼は承知で、訊いてみた。

利用者のおじいちゃん、おばあちゃんの笑顔を見たら、疲れも何もかも吹っ飛んじゃいます!

なんて素敵なの!
私ってそんな高尚なことを考えられない人間で、ありがとうと祖父母にも両親にも言われたこともなかったし、疲弊してばかりだった。

ありがとうって誰かに言ってもらえたら何か違ったんだろうか?
感謝されたいから介護したわけではなかったかもしれない。
でも、家族と喧嘩ばかりして罵倒されたかったわけでもない。
介護が嫌なら出て行けと。


同じ在宅介護経験者と一括りに言っても、こんなに差がつくなんてと驚いた。

諸々の自分の乏しさに悲しくもなった。

飲み友の彼女のような、在宅介護ができる環境下にある人がたくさんいたらいいなと、当時も今も思っている。


共に幸せな老後、介護ってなんなんだろう。
私には、まだ両親もいる。
できるだけ早く模索したい。

なんて

本当はなんの関わりも持ちたくないのが本音なやっぱり諸々乏しい考えの在宅介護経験者だ。


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