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しっかりと事前準備をしよう!①

 外国人介護人材を雇用する上で最も心配なのはコミュニケーションが取れるかどうかという点じゃないかと思います。
 私がどうこの課題に取り組んできたか、その取り組みを紹介します。


何が不安なのかを知ろう

 コミュニケーションの問題は察しの通り一番の問題です。しかし、この心配や不安は拭い去ることはできないと思ってください。
 自分に置き換えてみましょう。初めて行く国に1年足らずの語学学習をしただけのあなたは、その国に行って不安はありませんか?
 その不安はどこから来るのか考えてみましょう。それは、その国にはどんな人がいるのか、衛生環境はどうなのか、安全性は高いのか低いのかなどいろいろと不安な要素はあります。
 いくら流暢に話せる自信があっても、暴力犯罪、性犯罪が多い国に行くとなると上手くコミュニケーションが取れますか?怖くてなかなか話しかけられないですよね?勿論、その国でも全員が犯罪者ではないので良い人はたくさんいるでしょうけど、簡単に見抜けるかもわかりません。
 コミュニケーションの不安って言語的な問題だけじゃなく、それ以外の情報不足や負の先入観からくる不安が多いように思います。

外国人も不安

 自分で置き換えてもらってわかるように、外国人も同じ不安を抱えています。一人で日本に来て、それほど日本語能力が高いわけでもないけど仕事をしないといけない。家族のため、自分の生活のためにも必死です。
 「日本人はいい人」「日本は安全」などと言われますが、犯罪はありますし、技能実習生の外国人に暴力をふるう事件も多発しています。いつ自分がそんな目に合うかわかりません。
 知り合いも少ないですし、同じ職場にいるとも限りません。そんなアウェイの中、ミスをしないよう、怒られないようにしようと大きなストレスを抱えています。

学んではきています

 技能実習も特定技能も事前に日本について学んで来てはいます。日本語を学習する上で、日本の食文化、伝統文化、有名スポット、生活習慣(ゴミ出しルールとかアパートでどんちゃん騒ぎをしないとか)など日本のことを学習してきます。
 勿論、完璧ではないです。食文化といっても寿司、天ぷら、ラーメン、タコ焼きですし、有名スポットも京都、鎌倉、大阪くらいなもの。あとはドラゴンボールやワンピースなどのアニメなどエンタメが多いので、それほど期待できるものではありません。
 しかし、多くの外国人を見てきた私からすると、そういった希望というか憧れと現実をしっかりと分けて考えられている人が多いように感じます。遊びに来るのではないので、金銭面や生活環境などもものすごく興味を持っています。

事前準備が大切!

 ということで、長々と書いてきましたがタイトルの通り事前準備がものすごく大切になってきます。
 事前というのは受け入れる前ということです。これからは特定技能が増えてくるとおもうので、特定技能に絞ってお話ししますが、現地(海外)から採用される場合、手続きや入国前のガイダンスなどがあり入国までに5か月前後かかると思います。その間にやっておくべきことです。

相手の国のことを知ろう
 コミュニケーションの裏側にある不安のことをお話ししました。その不安を解消はできませんが軽減することはできます。それが、相手の国の文化、風習などを学ぶことです。
 具体的には、食文化であれば牛肉禁など宗教によって食べられない食材がありますし、味付けも独特な国もあります。また、冷蔵庫などの家電もなく、家の前に野ざらしで置いておくという習慣の国もあります。衛生観念が違います。また、男尊女卑が根強い国や階級制の風習がある場合もあります。宗教も大事です。アジア圏では仏教が多いですが、ヒンドゥー教やキリスト教も多いです。
 面白いものに、タイなど仏教国では頭をなでる行為は厳禁です。頭頂部は神聖な場所なので触れることは絶対にダメです。また、ミャンマーでは偉い人の話を聞く際には腕組みをするそうです。反抗しないことの現れだそうです。
 こういった、ことを事前に学び理解することで相手への誤解を避けることもできますし、情報があることでコミュニケーションのネタにもなります。現場職員も不安があると思うのでゲーム感覚でこういった情報収集を施設全体でできるとよいと思います。

 少し長くなってしまったので、続きは次の記事で書くことにします。
 準備の話が終わったら、実際に受け入れた後のあれこれも書いていきたいと思いますのでよろしくお願いします。

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