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木の傘
2024年7月12日 23:16
あらすじ 怪異による人的被害の対策を行う秘匿された捜査機関(照魔機関)に所属する捜査官——日暮逢と神無四辻。逢は原因不明の記憶障害を抱えているものの体に染みついた分析技術を駆使して、四辻は機関が収集した怪異の記録を元に推理を組み立て怪奇現象に挑む。 派遣先で二人を待ち受けていたのは呪いを恐れて錯乱する村人、建物を泥で満たす怪異、行方不明者の遺体が天井からぶら下がる現象。断ち切れない因習、渦巻く
2024年7月14日 20:35
第1話はこちら10月14日 北みとし山中 「そろそろ村の境界ですね」「今のところは異常なしだね。少し休憩しよう」 逢は頷くと、リュックサックから飲み物を取り出して口に運んだ。その間も警戒を怠らず、視線を周りに這わせる事は忘れなかった。木々の間を吹き抜ける風は冷たいが、額に汗を滲ませた今は心地良い。陽の光に照らされた紅葉の天井は美しく、思わず気を緩めてしまいそうだった。「ただの散策で
2024年7月21日 20:09
第1話はこちら情報整理 おみとしさま「外に出よう。田原さんの様子が気になる」「田原さんですか? でも、ついさっき中島さんと遺体を運んでいきましたよ。別に何もおかしくは——」 しかし玄関を出ると、逢は駆けだした。「ぎいいいいいあああたすけぇいたいいやああ」 中島と大野が、絶叫しながらのたうち回る田原を、どうにか取り押さえようとしていた。 駆け寄って顔を覗き込むと、田原は焦点の合