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学生・新人必見!バランス評価~TUG編~ 


はじめに

こんにちは。てつです!

今回は「バランス評価~TUG編~」です!

TUGは歩行・日常生活動作(ADL)場面における転倒リスクを判定するために。動的バランス・歩行・敏感性などを複合的に評価するテストです。

私自身も学生時代から、評価・治療目的だけでなく病棟ADL変更の指標にしたり、幅広く使用しているバランス評価になります。

今回の記事では3つのテーマに合わせて説明します!

エビデンス

TUGは転倒リスクの判定として95%の信頼性があり、様々な運動機能テストと強い相関関係があるとされています。

しかし、パーキンソン病の転倒予測の感度(※1)は中等度で、転倒予測として不十分な可能性が示されています。
※1:感度→病気の人が正しく病気であると判定される確率。

疾患別カットオフ

高齢者に対するカットオフ値はよく耳にしますが、疾患別は以外と知られていません。また、日本整形外科学会・日本運動器リハビリテーション学会・日本離床整形外科学会では運動器不安定症の診断基準に用いているので要チェックです!(表1参照)

表1 疾患別カットオフ値

評価アイデア

◎一般的な評価方法
①開始肢位は背もたれに軽くもたれかけ、手は大腿部の上に置いた姿勢とし、両足が床についた姿勢を開始姿勢とする。
②検者者のかけ声に従って立ち上がり歩行を開始する。
③被検者はコーンを回り、椅子まで戻り、着座する。
・歩行速度をメインで評価したい場合は、同じ方向転換で「通常歩行速度」と「最大歩行速度」で実施する。

◎二十課題(dual task)
①TUG Manual
・TUGに片手で入ったグラスを運ぶという課題を加えたもの。感度は29%と低く、特異度(※2)は68%と中等度である。
※2.特異度:病気でない人が正しく病気でないと判定される確率。
②TUG Cognitive
・TUG実施中に3つずつ数字を逆唱するという課題を加えたもの。感度は76.5%、特異度は73.7%と中等度である。

さいごに

TUGは幅広い疾患に対して使用することのできるバランス評価です。
私は疾患・身体機能と高次脳機能・今後の生活などを踏まえて
種類別に評価することが多いです。
時間もかからず簡便に行える評価なので学生さんも実施してみてください!

・ Hatsteinsdôttir TB, et al : Clinimetric properties of the Timed Up and Go Test for patients with stroke • a systematic review. Top Stroke Rehabil 21 : 197-210, 2014
・ Shumway-Cook A, et al: Predicting the probability for falls in community-dwelling older adults using the Timed Up & Go Test. Phys Ther 80 : 896-903, 2000
3) CDC : Timed Up & Go (TUG).





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