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フルート手ほどき雑記②

 随分前に、フルートを習い始めてから4年程のまでの楽譜を見てみると、大した書き込みが残っていないことに、気づきました。
吹奏楽部の子供達は、赤やら青やら蛍光ペンやらで”感情をこめて!”とかPP(ピアニシモ…ピアノP一つより更に音量を弱く)にぐりぐり丸印入っていたり、と気合と愛を感じる楽譜です。

一方、私はどの楽譜も、先生が書かれていることもありますが、自分で書いたのは、余程気になったところだけを、まる〇とかチェック✓とか、チラッと書いている程度。
なぜかというと、自分の頭にあるから書く必要を感じなかっただけ。なんなら頭の中のイメージを書くことすら苦手でした(言葉として浮かんだものは書けるけれど、”イメージ”となると書けない)。
この例えで理解していただけるかわかりませんが、高校入学ぐらいまで、算数・数学も、頭の中でイメージしたら答えが出てくるということが多くて、その答えを出す経過を書くのが大変難しく感じていたので、
音楽についても、それに似たところがあったのでした。

後々、書くことは、自分の考えを具体化するのに大変重要と気づき、そこからは、無理にでも(笑)書くようにしたのですが、自分が教えるようになってからは、生徒さんにもお勧めしています。まだ小さなお子さんには、出来る限り書いています。

さて、そんな私がフルートを始めて半年程経った頃、フルートの先生から
「音大に行きたいんやったら音高に行く、というのもありだよ。学校で楽器のレッスンだけでなく、ソルフェージュ(聴音や視唱など)とかも全部教えてくれるよ。」
と言われ、受験することに決めました。
そして、先生は「受験するんやったら、吹奏楽部はクラリネットからフルートに変えて貰うか、辞めるかせなあかんな。」とも言われました。

…うーむ。
中学二年生の夏、色々考えて顧問の先生に事情を説明して”パートをフルートに変えてほしい”とお願いしてみました。先生は
「フルート習ってるからってパートは変えられへんわ。」
チーン…この一言で、あっさりと私の吹奏楽生活は終了しました。
当時は、部員数も多く、一人ぐらい変わっても大丈夫かなぁ、なんて思っていたので、さすがにショックで泣きました。
クラリネットと吹奏楽部にお別れして、フルートに向かう日々が始まりました。

…続く

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