【詩】デウス・エクス・マキナ
飛び交う電波に 流れる電子音
情報は高速に
娯楽は広範囲に
伝達する
電灯が太陽を生み出し、夜を喰らう
信号機の色が 人々の動きを管理する
ここは科学の国
未知を拒絶する規律の世界
人の形をした神は科学にコピーされ
0と1で構成された人工知能が微笑む
『合理的な社会こそが―――正しい選択です。その先に青い未来はあります』
すべての人類が頷くと同時に、神の姿は消えていく。
体が泥となり、溶けて消えていく
手を伸ばした
しかし誰も気づかない
誰も信じない
ここは科学の国
未知を拒絶する規律の世界
人を創造した神は、人の創造した神によって消滅した
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