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東大英語をはじめから丁寧に①(過去問2023より)

コミュニケーション重視の英語教育に反旗を翻すシリーズ
前のポストでも記載しているように、東大英語では

①発音・語彙・文法構造などの細部の把握

論理構成の理解

が大切なんですね。それは明らかに東大の入試問題にも表れています。

赤や青の過去問は痒い所に手が届かない、ネットに東進が公開しているが、役に立たない。そんな東大志望者の方のために。加えて、日本の最高学府の東大入試問題を題材に英語力を高めたい方の参考になれば幸いです。今後、過去問の解説を行っていきます。(自分的に面白いもの限定)

東大2023 第4問

これはいい問題だ。下線部で誤りがあるものを見つける。とある有名な予備校の先生なら下線部だけでとけるのかもしれないが、下線部だけ見たところ、あきらかな誤りは見当たらない。「私」には。全文目を通さないと解けない。

簡単に内容をまとめると、
「言語は中立ではない」と一文で言っている。ある言語が中立と思われても、そうじゃないこともある。じゃ、英語も中立(例外)ではない。
って感じかと思う。
そうだとすれば、「英語=例外ではない」と考えるべきであり、「英語には例外がない(言語には例外がないなら問題ないと思われる。)」ということ意味ではないので、dのhasはisとすべきである。

これは東大らしい問題だと思う。一見おかしいところはないが、内容的に正しくない。これも批判的思考ができるかを問うているよく考えられた問題だと感じた。

正解(誤り) d

この問題もそうだが、文法構造などの細部の把握は東大入試の1つ特徴である。これは、現代の学校(中・高)での英語教育がないがしろにしているところである。
外国人観光客の増加、パターン化ししたコミュニケーションである程度は乗り越えられる。そうした日本人の要請を目指しているのなら問題はないが、今の日本に必要な人材はそんな人間か?

東大の問題に限らないが、英語を考える場合は、文の構造をしっかり考えるべきである。特に、何がSで、何がVかを。東大はこの点をよく聞いてくる。今回の問題で言えば、eについて文法的・構造的考えてみるといい練習になるのではないか。


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