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「教員」という選択肢をみんなへ

こんにちは、横浜にある大学の生徒たちです!
私たちは大学の授業の一環で、公立学校の労働環境について調べました。

教員の労働環境と言えば、「労働時間が長い」「教員の負担が重すぎる」など、メディアで取り上げられている場面を皆さんも見たことがあるのではないでしょうか。
教員の長時間労働も重要な問題の1つなのですが、実は「教員採用試験の倍率が減少傾向にある」ということも重要な問題なんです!

それでは、現在の教員採用試験の倍率の状況がどうなっているのか、
またそれに対してどのような取り組みが考えられるのかを見ていきましょう!
特に「教員を志望している」「現時点では教員という仕事に興味はないけど、進路も明確に決まっていない」という方々に見ていただきたい内容
になっています!



①教員採用試験の倍率低下について

・教員採用試験の倍率はほんとに低下しているの?

まずはこちらのグラフを見てみてください。

文部科学省「公立学校教員採用選考試験の実施状況」より

https://www.mext.go.jp/content/20220909-mxt_kyoikujinzai01-000024926-5.pdf

黒線の折れ線グラフで示されているのが採用倍率の推移です。
平成12年の13.3倍を最大として、年々低下しているというのがわかりますよね。

それでは次に低下の理由を見ていきましょう。

・低下した理由は?

倍率というのは簡単に言うと、「受験者数÷募集人数」のことですよね。
これを踏まえて、「受験者数」、「募集人数」の両方の観点から倍率低下の要因を考えていきます。

まず「募集人数」について見ていきましょう。
少し話がさかのぼりますが、第二次ベビーブームで生まれた「団塊ジュニア」たちにより子どもの人数が増えたころ、子どもの人数に比例して教員の人数も増えました。
現在は当時教員になった多くの方々が退職される時期となり、その退職した教員を補うべく「募集人数」が増加しているというのが現状です。

次に「受験者数」についてです。
これについては、教員の志望者が減少し、それに伴って「受験者数」が減少しているという現状があります。

以上のような理由から、「募集人数」が増加し、「受験者数」が減少していることが倍率低下の原因として考えられます。

・今後必要なことは?

そもそもなぜ倍率を上げることが重要なのでしょうか。
それは競争率を高め、優秀な人材が教職へ入職することで、子どもたちへの教育の質が向上するためです。

では子どもたちへの教育の質を上げるため、倍率を上げるにはなにが必要なのでしょうか。
それは「志願者」を増やすことにあると考えます。
それではどうすれば教員志願者は増えていくのでしょうか。

まずこちらのグラフを見てみてください。

日本若者協議会「教員志望者減少に関する教員志望の学生向けアンケート結果」より

これは教員志望の学生211名に「教員志望者が減少している理由」について尋ねたアンケートの結果です。
これを見ると実に94%の学生が「過酷な労働環境」を理由に挙げていることがわかります。
また上位6つの理由は、「教員の労働環境」「教員の負担」「教員の処遇」が理由となっていることがわかります。

ただ一方で、文部科学省や教育委員会がさまざまな取り組みを講じ、労働時間の削減や負担が軽減されていることもまた事実です。

ここで私たちは、教員志望者を増やすために必要なことは2つあると考えました。それは
教員の労働環境が向上へ向かっていること、またその取り組み学生へ
広めていくこと
教員の魅力を伝えていくこと
です。

それでは、労働環境の現状はどうなっているのか、どのような取り組みがなされているのかについて説明していきます。

②労働環境の改善について

・労働時間の変遷

文部科学省「教員勤務実態調査」より

教員勤務実態調査(令和4年度)【速報値】について(概要) (mext.go.jp)

上の表をご覧ください。
文部科学省によって作成されたものとなっております。
教師の1日当たりの在校等時間について小学校・中学校また、平日・土日ごとに分けられて纏められており平成28年度から令和4年度にかけて平均して約30分削減されていることが分かります。

・労働時間削減に関するさまざまな取り組み

文部科学省「教員勤務実態調査」より

教員勤務実態調査(令和4年度)【速報値】について(概要) (mext.go.jp)

労働時間削減に対する取り組みとしては
上の表のように業務内容を細分化することで業務上、省略出来る部分を省略したことによって労働時間を削減することに成功しました。実際に数字を見てみると1つ当たり5分から10分の増減と少ないように見えますが、
所謂「塵も積もれば山となる」理論で非常に効果的となっております。

③教員を志望する人へのサポート

・横浜市の取り組み

最後に横浜市の教員を志望する人(中・高校生や大学生・専門学生)を
対象としたサポートについて紹介します。

~教員養成講座の設置~(対象:中・高校生)

教員になりたい」という将来の夢を将来に繋げるために
令和5年4月に桜丘高等学校を拠点として開設されました。

この講座では横浜教師塾「アイ・カレッジ」との連携や教育系大学の講座体験大学生との交流体験近隣の小学校・中学校・特別支援学校での教育体験などさまざまな貴重な経験を高校生の間に行うことが出来ます!
(*アイ・カレッジとは教員を養成している機関です。)

以下が参考にしたもので、より詳細な内容となっております。

0001_20220218.pdf (yokohama.lg.jp)

~よこはま教育実践ボランティア~(対象:大学生や専門学生)

上記のボランティアでは「学校体験」を行うことが出来ます。
「学校体験」では
1.教員の仕事の一部を体験 
2.教員の視点から見る体験ができる

といったことが出来るため、生徒の笑顔を実際に見たり、達成感を味わえたりすることが出来ます。
また、実際の仕事や学校の様子が分かり、教育実習に繋げることも可能となっております!

このボランティアの特徴としてWeb上
「最寄り駅・実施日時・活動内容」を確認することが出来るうえ
「校外学習・宿泊行事」などの短期間の活動もあるため、
忙しい方でも自分の都合に合わせて利用しやすくなっています。

以下が参考にしたもので、より詳細な内容となっております。

よこはま教育実践ボランティア説明動画 - YouTube


いかがだったでしょうか?
今回は教員採用試験の倍率の低下労働環境の改善、そして
横浜市の教員を志望する方に向けたサポート
を紹介させていただきました。

より多くの方々が教員の労働環境の向上された現状を理解され
より多くの方々が教員を目指す一因になってほしいという気持ちで
今回、noteを投稿しました。

noteを読んで下さりありがとうございました!!!









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