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カルトワイン 〜「希少」であり「人気」が高いこと 〜

一部のアメリカのすばらしいワインは、あるよばれ方をしていますが、ご存知でしょうか。

それは、

「カルトワイン」

です。

1990年前後からよばれるようになったようですが、明確な定義はありません。

何をカルトワインとよぶかは人によって異なり、アメリカ以外のワインであってもカルトワインとよばれることがあるくらいです。

ということで、私なりにカルトワインの定義を整理したいと思います。

カルトワインの定義 (カルドルネ版)

カルトワインとは、少なくとも以下2つを満たすものである。

1. 希少であること

2. 人気が高いこと


まず、1の「希少であること」については、多くの方々が定義に加えているように思います。
ただ、どのくらいを希少というかはあいまいなままですが、年間で多くても数千ケース(数万本)を超えない生産量をしめすものと考えています。

そして、2の「人気が高いこと」についてです。

これよりはむしろ、「有名な評論家により高評価を受けていること」あるいは「高いワイン」の方が適しているのではないかと思われるかもしれません。

しかし、それらの結果や原因になりうる「人気が高いこと」を必須ととらえました。

その理由は、たとえ評価や価格が高かったとしても、結局それほど人気はない場合には、カルトワインとよぶにはふさわしくないと考えたからです。
実際、そういったワインは存在すると考えています。

では、人気が高くなるための要素は何でしょうか。

それは、

「ストーリー」

ではないかと思います。

生産(者)のこだわりや歴史などのストーリーに対して、共鳴が高まったときに、人びとは熱狂するのではないかと。夢を見させる力.....。

地球上にはおいしいワインがたくさんある。銘酒となると、ぐっと数は少ないが、銘酒と他のワインとの違いは、味のよさ (すべてがこの点で議論される) にも増して、夢を見させる力を持つことにある。
ミシェル・ベターヌ
[引用: 幻のワイン100 (ミシェル=ジャック・シャスイユ 著)]

「スクリーミング イーグル」と「ハーラン エステート」は鉄板!?

さて、カルトワインの定義はあいまいであること、そして私なりに整理した定義を述べました。

ここで疑問がわくのは、

「皆が必ずと言っていいほど選ぶカルトワインは存在しないのか」

ということです。

実は、それは2つ存在すると考えています。
もちろんいずれも「希少」であり、「人気」が高いです。

ひとつは、以前紹介した

「スクリーミング イーグル (Screaming Eagle)」

です。

そしてもうひとつは、

「ハーラン エステート (Harlan Estate)」

です。

ハーラン・エステートとザ・メイデンのラベルは、それぞれ、紙幣の伝統的印刷法である凹版印刷による寓意の輪郭をぼかした絵 (訳注: 女神のような女性) をあしらっている。この精密で伝統的な方法により、製品の真正性が高まり、時間を超えた優雅さを想起させる。
[引用: ロバート・パーカーが選ぶ 世界の極上ワイン (ロバート・M・パーカーJr.著)]

本当に美しいです。
中身はさておき、ぜひラベルの実物をご覧いただければと思います。
日本ではこちらでみれるかと存じます。

カルトワイン..... 誰が命名したか知りたいです!

語源。
昔どこかのwebサイトで、誰かがつぶやいたことがきっかけだったようなことが書いてあった気がするのですが.....。
探しきれずすみません。もし、見つけた方がいらっしゃいましたら、ぜひご一報ください。
できれば、その方に定義を確認いたします!

(Photo by Sam Bark on Unsplash)

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