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恋は一瞬が永遠なのだから 過去日記 2016


某日


暖かい
昼過ぎに蕨へ荷物整理へ行く



ビッグエーでダンボールを貰い
本やコンポを梱包する
本はまだまだ沢山あった
もう着なさそうな服は
捨てた



それでも純の物で溢れている
だだは耳が遠くなったのか
テレビのボリュームがかなり大きい

ケーキを沢山買ってきてくれた
自分は食べないで
茫然としていた


彼と食べるであろうと
分かっているであろうに
お土産に持たせてくれた
人の本質はやはり変わらないなとか
しみじみ、こんなにも器の大きい人の元を離れ
彼と暮らす人生を選択したんだなとか思った


4時過ぎに帰り支度をしたが
5時を回るとピッタリと暗くなる
アパートの側の青果店で
初めて買い物をした


人参一袋
店主は愛想が良かった
こないだよりは荷物は軽かったけど


酷く疲れて小一時間ほどベッドの上でぐったりしていたら
電話が鳴り
純の書いた伝票は元払いだったと
どやされる
一通り怒ったら落ち着いたらしく
電話を切ろうとすると
さみしいからと中々切りたがらない

なだめつつ切った途端に
彼から電話でびっくり
本郷三丁目から帰ってきたという



夕飯にキャベツとベーコンの炒めたのを食べる
野菜は肉と一緒に食べると
肉の旨みが移って肉以上に美味しくなる
野菜だけでも肉だけでもダメで
奥が深い


という訳で、純の好物は肉のエキスを吸った野菜
他力本願とは違うけれど
なんだかちょっと人間関係にも通ずるような


彼は現代詩の話をし始めたと思ったら
話の途中でクウクウ眠ってしまった

純はブラウニングの好きな詩の話をした
すべて世はこともなし


某日


朝早くゆうパックが届く
荷物を入れやすいようにドアを
開けて固定していたら
配達人はそのまま帰った
開けっ放しにする人を初めて見た

伝票を見ると
だだは丁寧な綺麗な文字で書いていた

今日は買い物に行かない予定だったけど
ダイソーだけ行った


夜はビーフシチューを作った
久しぶりにハルフウェイを観た


ハルフウェイはサリューを聴く度にきゅっとなる
さみしかったから意地悪を言った
という所


映画にもとてもシンクロしている
岡田将生は神がかった美少年ぶり


映画のレビューで
彼女がまさに北乃きいちゃんに
似ていてツボというようなのが
あったけど
高校生くらいで北乃きいちゃんに似ていたら
そりゃ夢中になるだろうなと思う


あの二人が離ればなれになり
もし別れてしまっても
別れずに遠恋を成就させたとしても
どちらでもいい


恋は一瞬が永遠なのだから


某日



相変わらず同じような事で
喧嘩をするが
いつの間に仲直りしている
それもいつものこと



転々を観た
この映画の吉高さんはとにかく
可愛い
レトロなカーディガン姿が
また似合う
それにしても純のあのカンガルーのキャスケットは何処にあるんだろう
お気に入りなのに
なんとしても探し出したいものだ


今日も高山さんの日記を読む
好きな本
部屋にはお花
温かい食事
とても贅沢でありがたい



夜、お風呂に入る前
彼が定期を無くしたと思い
銀行のカードはともかく
定期は諦める覚悟をしたが
無事見つかった
良かった
ズボンのポッケに貴重品は
入れると危ない


今、寝室はピローミストと加湿器のラベンダーの香りに包まれている


いつもありがとう



某日


今年一番の寒さ
今日は和室で読書は出来なかった


彼はワオを読み終えて
パワーズの幸福の遺伝子を
読み始めるようだ

朝起きて、おうどんを作り
夜は迎えに行って晩ご飯を一緒に食べる
彼はそれでも
純ちゃんは優しくないと思っているよう
四六時中、甘えている


彼の求める優しさは
純には度を越しているように
思えるのだが
彼には彼の
そうなってしまう何かがあるのかも知れない



今日は引っ越して一カ月だ
一カ月を無事に過ごせた事に
感謝



某日


部屋にいると電化製品や家具よりも
太陽の光が一番の贅沢だと思う
やはり
住環境というのは大切だ
車や宝石にお金はかけなくても
住むお部屋は日当たりが良くないと
しみじみそう思った



観葉植物が届いた
彼は怒ってるんじゃないかと思ったら
緑があるっていいねと言ってくれた


届いたのは
グリンネックレス、フィカスプミラ、ハートカズラ、アジアンタム
あとは名前が分からないけど
どれも可愛い

夕飯はシチューを作ったけど
少し食べ過ぎた



北海道で震度5の地震
こっちも少し揺れたような気がした

広末と内田有紀のドラマは
中国人役の高畑さんが面白くて
インパクトが強く主役の二人を食っていた

彼の肩をたたいたら
喜んでいたから
またやってあげよう


某日



パキラが増える
今日も日々ごはんの続きを読む



スキーに行く若者を乗せたバスの
転落事故
こういうのを見ていると
人は生まれた時から運命が決まっているというけど
どうなのだろう


彼は柏に移ってから
椅子のせいか肩が凝るという
彼がパソコンで小説を
書くようになったらいいな
座り心地のいい椅子を
買ってあげたい



そういえば
彼はスッピンの純の
写真を何枚か持っているらしい
もし
純が死んでしまったら
写真ではなく日記を読み返して
欲しい
そこに純はいるから


昨日、彼を迎えに行くと
なんやら
閉経がどうとか失礼な事を
言っていた
それで、こちらに来てから
そういえば生理になってないなと
思い出す
でも、閉経はしてないと思う


こういう日記を読み返し
笑っていて欲しい



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