ショートショート:蝉が鳴いているのに鳴いていない
皆さんはどんな時に当たり前が当たり前じゃないとかんじますか?
こんなRADWIMPSみたいなことをいいますけど、
わたしは今日感じました。
朝暑い中黙々と会社に向かってて歩いてて、ふと静かな道だったので、なぜか今日は蝉がないてないなあ、なんでだろうと感じたんです。
こんな真夏なのに。
でもふと我に返ってもう一回空気を聞いてみると、蝉が全力で鳴いているんです。
あれ、鳴いてた。
それは、あまりに毎日聴いていたから耳の中に溶け込んでしまったのか、
あまりにわたしが道を歩きながら真剣に仕事のいろんなことを考え込んでいたからかわかりません。
なぜかその瞬間聞こえない、と感じたんです。
耳が聞こえないわけではありません。
でもそれと同時に、当たり前ってこう言うことなのかもしれないと感じました。
何かをものすごくものすごく意識しないと見えない聞けないものなのだと。
蝉は昔触れたけど今はもうかなり厳しいです。
そんな蝉たちの声にフォーカスを当ててみると、
夏のよっ、とはじまりのときはクマゼミがシャアシャア
鳴いて、夏がどんどんど真ん中になるとアブラゼミが負けじと鳴いて、
ちょっと涼しくなってくるとひぐらしがカナカナと鳴く。
今日、少し森みたいになってる道を夕方歩いたらひぐらしの情緒ある鳴き声が聞こえました。
当たり前は気が付きにくい。
でも、ふと思い出したら、
当たり前に感謝する癖をつけたいですね。
蝉たちのようにずっと続く当たり前もないからです。
明日はどんな当たり前に気がつくのか、見つけてみたいと思います。
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