記憶スケッチ(女子編)
『ナンシー関の記憶スケッチアカデミー』(カタログハウス)に触発されて、友人4人で記憶スケッチ大会をしました。
「女子編」といっても全員40歳オーバーです。
さて、記憶スケッチとは、「出されたお題の絵を何も見ずに記憶だけを頼りに描き、その仕上がりを楽しむ」というゲーム。
もう描いている途中で、自分で自分の絵にウケてしまうんです。頭ではイメージできているのに、描きだすと「あ、あれっ?」となって何も見ないで形にすることの難しさを体感できます。
驚くほどヘタな絵になりますが恥ずかしがらずに思い切って描くのがポイント。もちろん消しゴムで消したりするのは厳禁です。
それではわたしたちのヒドイ作品をご覧ください。
最初のお題は「カバ」。
まずは出題者のA子の作品です。
顎から何か垂れています。それとも何か刺さっているんでしょうか。出題者でもあるA子、このクオリティでよくぞ自ら「カバ」を出題しました。でも、正解に一番近いかも。「カバ」に辿り着ける唯一の作品かもしれません。
次、B子です。
その不自然に広がった脚はどうしたことでしょう。表情が歪んで、何か訴えているようにも見えます。「カバになるはずがブサ犬になっちゃったよ!」という嘆きでしょうか。
続きまして、C子。
牛……だよね? 牛でしょう。牛だと思います。
最後はD子。
高校時代美術部所属のD子ですが、描いているうちにイノシシになったので水に浮かせてごまかした感強し。
次のお題は、「ショベルカー」。一気にどうぞ。
案の定「ブルドーザー」と混同している何名か。
A子はアームが出る場所と細さが斬新すぎて、最小限度の線で済まそうというやる気の無さが見えます。C子、「コマツ」と書き込む周到さを見せるも、ショベルの向きが逆という痛恨のミス。
結果、全員が構造的に何の作業もできない重機となりました。女子ってこんなもんです。
正解は検索してください。
この時点で、「けっこうみんな絵うまいね!」と思ったわたしですが、でもこのゲームは下手な方が面白いんです。もっと衝撃的なスゴイ絵、出てこないかなーと思ったら、来ました。
次のお題は大人気の熊本県のゆるキャラ「くまモン」です。
いきなり問題作。くまモンは「熊」ですが、熊要素、いや哺乳類要素が見つかりません。しかもイジワルそうに笑う口元。何か企んでいます。日本中から愛され、絶大な人気を誇るキャラクターのはずなのに。お腹にあるのは何でしょう。ポケットですか?
B子に続きます。
はい、お腹にポケット登場。ツキノワグマの白い斑紋のつもりかもしれませんが、「ドラえもん」に近いです。そのポケットから何を出してくれるのでしょう。あ、手がポケットに届かない。なんだよ、何にも出せないのか。
次、C子です。
こ、これは……中国のミッ〇ー? 存在自体がヤバい感じです。丸が3つ繋がったら、それはもう、アレでしょう? そして熊、では、ないです。なんだろう、笑顔なのに目は笑っていないような。その瞳には、この世のダークサイドを見つめているような虚ろさが……。
D子に続きます。
丸いほっぺを忘れたのが、惜しい。オッサンぽい熊、熊っぽいオッサン、という雰囲気です。一升瓶が似合いそう。ほっぺの力は大きいですね。
次のお題は長野と言えば、「善光寺」。
正解は皆様各自で検索してください。そして検索しなくても、完全に「寺」ではない絵があります。C子の絵は「城」です。清々しいまでに「城」。シャチホコ乗っちゃってます。
C子曰く、「どこかに鳩がいた気がして」(善光寺には有名な鳩字の入った額が掲げられています)と、屋根に乗っかっているのは鳩だというのですが、そんな場所にいるわけないです。善光寺は平和の象徴ですが、C子の善光寺は城として戦う気満々。
最後のお題は「キャンディ・キャンディ」の「キャンディ」。世代がわかりますね。
A子がやっとやる気を出しました。B子のキャンディを「魂が抜けている」とまで指摘するA子、ショベルカーに対する観察力、記憶力とずいぶん違います。女子力発揮。
というわけで、大いに盛り上がりました。記憶だけで描く難しさに悶え、結果元ネタが不明な作品になっても、正解画像と照らし合わせては「コレはアタシが一番近くない?」「ココ(ごく一部)描けてるの私だけ」「色合ってるじゃん?」と、細かい主張で食い下がるおばさん4人。おばさんは決して諦めない。
「女子編」とあるからには、メンバーを変えて別バージョンがあります。
皆様も「記憶スケッチ」いかがでしょうか。どうぞお試しあれ。
メンバーを変えた「実家編」、「男子編」もどうぞ。
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