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【Interveiw Vol.6】にっしー

こんにちは!〈CANvas〉です。

このインタビューでは、おなじ想いのなかまや、想いをもって活動されている方にお話を聴き、CANvasの輪を広げていきたいとおもっています。

今回の話し手は、まきの高校時代の友人、にっしー。
聞き手(=★)は、まきとはづきです。


■いま夢中になっていること、熱心に取り組んでいることは?

にっしー:
最近は、読書と、キャリアカウンセリングの活動。

読んでるのはビジネス書とか実用書が多い。自分は決定的な技法をもってたわけじゃないから、キャリアカウンセリングの専門書を読むと、なにかすごい魔法を身につけたぞって思う。

カウンセリングは、最初はボランティアで周りの人の相談に乗ってたんだけど、最近は2件くらい、お金をもらってセミプロ的に相談に乗った。

友達が、「夢があんまりない」「将来やりたいことがない」っていってるのを聞いて、「なんで最初から限界を決めつけて、面白い未来を描こうとしないのかな」っていうのを疑問に思ってて。
自分の可能性にフタをしている人が多いと思うから、それを解き放つお手伝いが少しでもできたらと思ってる。 

■教育が、自分の可能性を思い描く能力を狭めている? 

にっしー:
これについては、根本のところでいうと、教育の課題だと思う。
学校の教育だけじゃなくて、例えば、家庭で親から言われてきたこととか。
 
今って「あれやっちゃだめ」「これやっちゃだめ」っていわれることが多いから、そういうふうに教育されてきた人は「やっちゃだめなこと」が多くなってしまったんじゃないかなって。
ジェンダーとか学歴社会の話にもつながってくることだと思うんだけど。
 
★たしかに、私がジェンダーに関心をもったきっかけも、家庭で弟と違う態度で接されることに疑問があったから。育った環境に要因があるっていうのは共感できる。 
 にっしー自身はそういう生きづらさを感じることってあるの? 
 
にっしー:
僕自身は今は感じてないかな。高校の既存の学習の制度に、息苦しさを感じて転校したときは、生きづらさを感じた。 
 
自分のレベルと明らかに違うハイレベルな問題を大量に渡されたとき、要領が良い人は答えを丸写しして、先生も黙認してた。
僕はどうしてもそういうことをしたくなくて、正しくコツコツ理解したかったんだけど、「理解しなくていい、適当に授業受けてなんとかやり過ごしてやるのがこの学校ではセオリーだよ」みたいなのがすごく嫌だった。 
 
個別にカスタマイズできない勉強の仕組みにものすごく憤りを感じて、こんなところでやってられるかって思ってた。 
 
★転校するときは大変だった?
 
にっしー:
両親とか先生を説得するのは大変だった。 
 
受験をして良い高校に入って、あと一年、要領よく我慢していれば卒業できるのに、なんでこんなことするんだ、みたいないわゆる「規範」だったり、
「何をやってるんだ」っていう、邪道なものに対する拒否感みたいなもの
もあった気がする。
そういうものと対峙するのが一番大変なんじゃないかな。 

■にっしーらしい生き方:キャリアカウンセリングとクリエイターシップ

 ★にっしーらしい生き方ってなに?どんなことを大切に生きる? 
 
にっしー:
なにかを創り出したい人間だなあってつくづく思っていて。
読書や旅行でいろんなことを吸収するのは、それを自分の中に蓄えてなにかの作品として残して、後世の人たちに伝えていく過程の一部だって考えている。なにかをつくりだすこと、クリエイターシップみたいなものがなくなったら、もう自分は自分じゃなくなっちゃうんじゃないかって考えてる。 
 
★にっしーのこと、高校の時から知ってるけど、あんまりこういう話をしなかったからおもしろい。
 
にっしー:
そうだよね。
キャリアカウンセリングも、「この人を長い間知ってるけど、こんな話したことなかったなあ」っていう話をしたり、逆に初対面の人と、自分の近しい仲間にも話したことがないような話をどんどんしたり、すごく面白い活動。
 
旧来のキャリアカウンセリングだと、人の話を聞くだけ、職業を紹介するだけ。
僕は、個人のストーリーの創造、その人らしさ、アイデンティティ、そういうことを中心にすえてる
それらを知ることから始めて、自己の確立をサポートして、個人の物語を引き出して、その上で自分に合った仕事を選びましょう、自分のストーリーに合う仕事を選びましょう。
これからもっとこういうやりカウンセリングが広まってほしいなあと思っている。

■目指したい社会:いきいきと幸せに豊かに暮らせる社会 vs 合理性に囚われた社会

★キャリアカウンセリングを通して、人の将来の創造に関わっていると思うけど、そのさきの目指したい社会とか、いい社会って? 
 
にっしー:
みんなが自由にいきいきと幸せに豊かに暮らせる社会
そのために、「こういうことがしたいな」って思った時に、いろんなリソースに自由にアクセスできるのは大事だと思う。
 
★人の可能性を創造したり、将来を描くときに、どういうリソースが必要なのか、それにどうやってアクセスできるのか。そういうことをまさにキャリアカウンセリングでやってるんだね。 
 
にっしー:
そうだね。
例えば、キャリアカウンセリングの考え方を中心に置いて会社経営をしたら、働く人がみんな幸せになるんじゃないかなとか。いろんなことに応用できそうな気がしてる。
 
でもいまの社会は、「みんなでよりよくしていこう」っていうより、合理性にとらわれている気がする。数字で比べてこっちの方が年収が高いから、他人を出し抜いてこっちに行くぜみたいな。自分は遠ざけてる部分かな。 
 
「自分らしさ」だったり、「みんなのためになること、ひとのためになること、世界をよくしていくこと」なのかどうかっていう視点は大事にしていきたいと思ってる。

■自分の意見を大事に、「ふつう」にとらわれない

 ★疑問をもっても、行動するのが難しい人も多いと思うんだけど、にっしーを動かしているものって何なんだろう? 
 
にっしー:
高校を転校したとき、あのときは、何が正しくて何が間違ってるのか、すごく敏感だった。自分が正しいのか?世の中が間違ってるのか?って常に考えてるし、そこに対して素直に生きようと思ってる。
 
「自分を大事にしてあげたい」って常々考えてるからこそ、ちょっと曲がったことがあったときに、「絶対これじゃダメだ」っていうふうに思うのかな。
 
★自分を大事にしたいって思うのは、なにかきっかけがあった? 
 
にっしー:
もちろん人のことも大事なんだけど、我慢する必要はない、自由だ、そういう価値観が植え付けられているというか、そういう人間だからみたいなところがある。
 
ああ、そうだ。あと、現状を変えられると思っているってとこもある。変えられると思ってない人が多いのかな?高校は転校できると思ってない人が多いけど、僕はやろうと思ったらだいたい何でもできると思ってる。
 
自分は育った環境のおかげで自由になれた所が大きい、いわばラッキータイプだと思う。
ずっと規範に縛られてきたけど、ある一つの出来事がきっかけになって世界がガラッと変わったって人も多分いると思う。自分は多分そういうタイプじゃなくて、象徴的な出来事を話すことはできないけど。 

■安心できる場所って?

 
にっしー:
家族と仲がいいので、家にいる時はもちろん安心っていうか。
でも、なんでも話すことができるわけではないし、全く安心してどんな話もすることができるっていう場所は意外と無いのかもしれない。 
 
安心できる場所の条件、インタビューを依頼してもらったときから考えてたけど、こういうこういう場所(このインタビューの場)なんじゃないかなと思って。お互いが何でも話していい場所を作りたいと思っている場所でしかそれは成立しないんじゃないかなと。
 
前提条件を共有しているから、どんな突飛なことを言ったとしても、そうなんだ知らなかった大事だねって言ってくれるような環境。なんでも安心して話せる場だよっていう価値観を共有している人達がいる環境。そういう場でしか成立しないのかなっていう気がする。 
 
★ありがとう。いま言ってくれたことはすごく大事なことだなと思うし、私たちは今後、インタビューだけじゃなくて、話せる場所も作って行きたいなって思ってるから、ぜひ参考にしたいなと思う。 今日はありがとう!

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