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#ニューヨーク

フィルモア通信 No19 バルベドス、アリア、ニューヨーク市警二十三分署 その続き

フィルモア通信 No19 バルベドス、アリア、ニューヨーク市警二十三分署 その続き

 前稿の続き。

 その事件があった週末の一番込み合う時間の金曜日のディナーに二人の刑事がヒューバーツレストランにやって来て、マサミという男がいたら今から署に連行すると告げられたカレンがキッチンに入ってきてそれをレンに告げると、レンはぼくを見て「ドン、ウォーリー」と言い刑事たちと話をしにダイニングルームへ行った。

 刑事たちは帰り、ぼくは明日土曜日にひとりで二十三分署に出頭することになったことを

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フィルモア通信 No18 バルベドス、アリア、ニューヨーク市警二十三分署

フィルモア通信 No18 バルベドス、アリア、ニューヨーク市警二十三分署

バルベドス、アリア、ニューヨーク市警二十三分署

 ヒューバーツレストランには異なる多数の人種、言語そして文化を持つ人々がそれぞれの仕事についていた。なかには複数の言語を話しその父母からそれぞれの国の文化や習慣を持つ人もいて、出身国がちがうカップルなども独自の価値観を見出していたりと、ニューヨークの様々な分野の多様性は簡単には理解出来ないものがあり、何も知らないぼくは毎日驚いたり、不安になったり、

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フィルモア通信 New York No15 Peter goes Tokyo. Calling Susan. I

フィルモア通信 New York No15 Peter goes Tokyo. Calling Susan. I

 ある日ピーターはぼくに日本の料理本を見せて興奮した様子で、「マサミ、この料理はビューティフルだぼくはこの人に会いたい」と言った。その本は東京のフレンチレストランのシェフが美しい料理の写真とレサピを乗せた、彼の最新刊だった。ピーターはぼくがこの夏に一度日本へ行く計画を知っていて、そのシェフ宛に手紙を書くから翻訳して渡してくれないかな、と言った。
 ぼくはピーターのために役に立ちたいと思い、引き受け

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