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オンライン読書会「きょうだいコンプレックス」①

この日は『きょうだいコンプレックス』でオンラインABDをしました。この本は個人的にはとても思い入れのある本で、このイベントはしばらく続けていこうと考えています。

 さて、今回読んだ章では、養育者(特に母)と子の愛着がどのようにつくられ、それがきょうだい間にどのように影響を及ぼすかという内容が、具体的な例を踏まえて書かれていました。特に、自己愛の強い親と子どもとの関係はうまくいかないことが多く、子どもは親の影響を強く受けます(一方でその親自身も、親の影響を強くうけ、自己愛を強くせざるを得なかったという見方もできそうですが)。親の都合できょうだいによって関わり方の差が出ると、それが後々のきょうだい関係に影響し、きょうだい間の確執にもつながるようです。一方で、自己愛がそれほど強くない養育者であっても、家庭のさまざまな事情(仕事が忙しい、突然の死別、災害、戦争など)で、子どもが小さい時期の親と子の関わりが弱くなると、親子の愛着がつくりにくく、親子お互いにうまく関わることができなくなってしまうこともあるそうです(一説には、昭和初期の戦争が親子間の愛着に暗い影を落としていて、その影響が現代まで続いているという指摘もあるそうです)。

 対話では、参加者、ファシリテーター、それぞれの家族関係や兄弟関係について、本書に照らし合わせて語っていきました。その中で、子育てより、お互いの親の特性が話題になりました。自分の性質に自分の親の特性と関わり方がどのように影響しているのか、すこしわかったような気がした、そんな時間になりました。(2020.8.14 )


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