20年前の金融機関トラブルとマイナンバー
およそ20年前の話とそこからみる、現代への考察です。
みずほ銀行の合併時のシステムトラブル
失敗知識データベースというサイト様より引用いたします。2002年にこんなトラブルがありました。
記憶している印象だと、システム運用の正常化に数年はかかった気がします。
みずほ銀行のシステムの刷新まで
その後2022年にATMを停止して、システム更新を行いました。ここからは仮説的な内容も含みますが、旧三行のシステムを完全統合できていない部分を解消した側面もあったと思います。
この間20年の歳月がかかりました。
システム統合トラブルの背景
統合前の3つの銀行はそれぞれのシステムを利用していました。日経クロステック様のページを参照します。
富士通・日立・IBMの三社でそれぞれの銀行が独自のシステムを利用していたわけです。時の利用社員、経営者のシステムに対する仕様の綱引きは相当あったと予想されます。結果、正常運用まで、数年、完全統合まで20年の歳月がかかったわけです。
マイナンバーの現状と照らし合わせる
マイナンバーの主幹省庁は総務省です。
ただ、現在すでに運用に関わっている省庁は幾つかあります。
・総務省:住民情報システム
・厚生労働省:保険証
・国家公安委員会:免許証のマイナンバー化
・財務省:税還付金融口座
・デジタル庁:デジタル行政
マイナンバーで発生しているトラブル
・コンビニで他人の住民票が発行された。
・健康保険証が他人と紐づけられていた。
・他人の還付があった。
等々が顕在化しています。
よくある問題
システム的によくある問題です。
・夜間バッチのバグ
・本データに更新を行う前の一時テーブルの削除等の処理の欠落
・本来整合性の保たれなければいけない情報を、開発の都合上割愛している。
・手動でデータを紐付ける場合の、その確認漏れ。
この手の火消しで最初にやるべきこと
・重要データの自動連係の停止
・紐づけが間違えているデータの、人手による確認、ダブルチェック、検査総件数と修正件数の公表。
・重要データの手動連携に対するフェイルセーフの実装。
長期的システム正常化のための方策
正常化のためには最低このくらい必要という部分で言うと。
・システム開発に関する主管部門の一元化(どの省庁の機能の開発でも主幹承認の通らない内容の凍結)
・開発基準の明確化と違反に対する罰則の設定。
・第三者委託の明確化
今日はこんな感じで。
お読みいただきありがとうございます。 宜しければサポート頂けると幸いです。