サムネ

[ Vol.6 ]バズ技② 斜め上を行き、ユーザーをけん引しちゃう「あなコン」を作れ!


みなさん初めまして、バズ麻呂の「麻」です。

前回からスタートした、バズらせるために知って得するTips"バズ技"第2弾。

普段は、紙webメディアを中心としたメディアリレーションの専門部門にいるけれど、実はSNSも大好き!!!な私が、Twitterでファンを獲得していくのに欠かせない「コンテンツづくり」について紹介します。

オタクカルチャーが根強く、一般ユーザーが創作を発表する場にもなっているTwitterでは、ユーザーの興味を惹くコンテンツが日々生み出されています。面白いコンテンツに、一般人発も企業発も関係ありません。

企業もTwitterで、アニメや漫画、ドラマ、ゲームなどあの手この手でコンテンツづくりに励んでいたりしまうそんな数多生み出されるコンテンツの中でも、Twitterで「バズ」を巻き起こし、ファンを獲得できている企業発のコンテンツの特長として、「あなたがそこまでやっちゃうのコンテンツ(略して、あなコン)」があります。


「あなコン」とは、企業が制作するコンテンツの中でも、本格的あるいは独創的もしくは革新的なもの、を指して私が勝手につくった造語です。

「あなコン」と一口に言っても、アニメやアイドル、ゲーム、ジェネレーターなどなどジャンルは様々。
今回はそんな「あなコン」を、独断と偏見で3つピックアップしてご紹介。


このコンテンツで企業のイメージが変わった!という方もいるのではないでしょうか??



ありとあらゆるクラスタの心をざわつかせる緻密なコンテンツ設計に脱帽の「アオハルかよ。」

「あなコン」といえば、日清食品。といっても過言ではないと思います。


日清食品のコンテンツだけで朝まで飲めそうな勢いですが、今回は、言わずと知れた企業制作コンテンツの鑑「アオハルかよ。」シリーズをピックアップ。



2017年に第1作が公開されましたが、ティザーのナレーションが林原めぐみさん、イラストは窪之内英策さん、そしてBUMP OF CHICKENと思しきBGM…と、いくつもの「村」をお祭り騒ぎにさせるキャスティングでさっそく拡散。

(後日発表されましたが、BGMはBUMP OF CHICKENでした。『アルエ』を歌った藤くんと綾波レイ…これも夢の競演です!)


その後も「魔女の宅急便」、「アルプスの少女ハイジ」、「サザエさん」、「完結編」と、すべてバズっていくというモンスターコンテンツです。


美しいアニメーションに加えて、コアファンを釘付けにしてしまう細やかな隠れキャラ・小ネタ・伏線で、新作が発表されるたびにTwitterトレンドを席巻しています。


直近では『ONE PIECE』ゾロを17歳の主人公とした設定のCMが公開。

✔︎おなじみ「麦わらの一味」だけでなく、これでもか!というほどの登場人物たちが出演
✔︎ミホーク先輩に憧れて剣道に傾倒するゾロ(17)
✔︎BUMP OF CHICKENが担当した映画ONE PIECEの主題歌「sailing day」(セイリングデイ)と書かれた習字

などなど、ファンの心をわし摑みにする仕掛けが。。


前回バズ麻呂の「バ」が言っていたように、Twitterという村社会においては、さまざまなクラスタに刺さる「あるある」を突くというのが、コンテンツを自走させるコツのひとつ。

その大成功例がこの「アオハルかよ。」シリーズといえそうですね。




こんなのシェアせずにはいられない。。

回転寿司チェーンが贈る珠玉の大作マンガ

さて、みなさんは「回転むてん丸」をご存知でしょうか?

くら寿司がweb連載しているマンガなのですが、児童向け絵本のようなポップなタッチで描かれた登場人物たちに反して、SFアドベンチャーサスペンスばりのストーリー展開に全Twitterが熱狂の渦に飲み込まれています。


くら寿司のマスコットキャラクター「回転むてん丸」は教育アニメに出てきそうなビジュアルにも関わらず、仲間との絆や世界を救うため弱い者が悪に挑む勇気、さらには人間(?)の醜い欲望や何かを失ったときの虚無、絶望などといったハリウッド顔負けの描写が盛りだくさん。

正直お寿司は登場人物の食事としてたま〜〜に出てくるくらいで、読み始めたら止まらないれっきとした「少年マンガ」となっているため、Twitter上でもファンを公言する人、とにかく驚きを隠せない声が続出。
あのwebメディア界のTwitter王『ねとらぼ』さんも記事にしてしまうほど。


こんなすごいマンガ、くら寿司がつくる必要はなかったけど、それをくら寿司が本気でつくっちゃっているから面白い。ていうかもうシェアせずにはいられない。。

はい、未読のあなたはとにかく読んでみてください(ネタバレしたくない)。

全部無料で読めます。



伝えたいターゲットにどんぴしゃメッセージとアクター

×ずば抜けたコンテンツ力

÷JINRO

最後にご紹介するのは、JINROと岡崎体育さんがコラボして制作したMV「今宵よい酔い」。


(第1弾MV「割る!」は2016年に公開。いろいろなものと割って飲むことができるJINROを楽しく飲みたくなっちゃう仕上がりに。MVの中で紹介される眞露オススメ?の割り方たちも絶妙につっこみどころ満載)


これも、JINROがアーティストと一緒に曲やMVをつくるなんて、普通に考えたらありえないコラボです。
MVでは日本全国どこにでもありそう?なアルハラ現場が描かれているのですが、謎の外国人社員・藤原がサイコキネシス使ったり絶妙な踊りを披露したり、ちょっと目が離せない。。


でも、よく歌詞を聞いてみると、

懸念点は一つ 室屋課長がギトギトの前時代的体育会系メン
※室屋課長:
販売促進課の課長でアルコール分解能力が強めのややハラスメント上司
課長の度重なるアルコールハラスメント
アルコールを分解する能力は人によって違います
日本人の約40%がお酒に弱い体質だと言われています
お酒に強い人 弱い人 それぞれの量で それぞれのペースで 楽しくお酒を飲みたい
自分のペースで楽しくお酒を飲んでたら なんだか楽しくなってきたぞ(中略)ここは居酒屋だから 周りの人の迷惑にならないように 頭の中に作り上げた ディスコフロアで踊ろう


そうか、令和の飲酒マナー向上、すなわちお酒が悪者にならない社会をつくっていくためのコンテンツだったのか。


そしてこの歌詞に共感する世代のアイコンとしての岡崎体育さん。よき。


確かにこれを観たミレニアル世代はJINROを選びたくなってしまうよなぁ。


すごいのは、この曲をひっさげて(?)JINRO PRESENT'S ワンマンコンサートをさいたまスーパーアリーナでやっちゃっているところ。

ここまでするのね。。


こんなときに 自分でアルコールの割合を 調節できるお酒とかがあったらいいよね
そうだ土井
JINROを注文しろ JINROって基本なんだって割れるから 自分の好きな割合でお酒を楽しめるんだ
お酒に弱いお前は 炭酸ジュースを少ーしだけJINROで割って この懇親会を自分なりに楽しめばいいんだ

※土井:
販売促進課の懇親会で室屋課長に無理にお酒を勧められて困っているお酒に弱い入社2年目社員

そしてちゃんと、割って飲むことができるJINROのPRも忘れていない!


これこそJINROがつくるべきコンテンツ、だったのかもしれませんね。



まとめ
ユーザーの意表をついて惹き込んでしまう「あなコン」をつくるべし


Twitterでファンを獲得するために必要なバズ技のひとつ、「あなたがそこまでやっちゃうのコンテンツ」


自社製品・サービスのいいところを訴求する「押しのコンテンツ」だけではなく、ちょっと引いたやり方(斜め上を行くコンテンツ)で、ユーザーをいい意味で裏切って惹き込んでしまうというのもアリなのではないでしょうか。


そば屋のカレーが美味い的な、SNS上の新たな魅力でファンを獲得していきたいですね!!

・ズバ抜けたクオリティを追求しろ
・キャスティングやストーリーに伏線を張れ
・ターゲットの心のツボをおさえろ

執筆:バズ麻呂の「麻」担当

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