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【2017年以前にVC調達したスタートアップへ】ファンド満期時の選択肢を知って、焦る前に準備しませんか?



ファンド満期の期限、多くは10年。
満期が近づいているのに意識したことがない・何も準備をしていないスタートアップも多いのではないでしょうか?

基本的には満期になるとスタートアップは株の買取を求められますが、買取打診があった段階で慌てて対応されることが多く、私たちもよく相談を受けます。

ただ、満期が迫った時に焦って動き始めても、充分な検討や準備ができないまま、重要な意思決定をせざるを得なくなります。M&Aの場合、準備できているかどうかで譲渡価格が数億変わるケースもありました。

ファンド満期の2-3年くらい前から検討・準備を始めておくのが良いと考えているので、このnoteを書いている24年地点で調達後7年目を迎えている「2017年以前にVC調達をしたスタートアップへ」としてます。

ファンド満期時の主な選択肢と、それぞれの概要について簡単に書いていきます。自社がどの選択肢が良さそうか考えてみてください。

ファンド満期時の主な選択肢は4つ

主な選択肢は下記4つです。あるVCの方によると、そのVCでは①〜④の割合は同じくらいとのことです。①②はイメージしやすいと思いますので超簡単に、③④については簡単にご説明していきます。

①経営者買取
②「既存株主」「顧客」への売却
③セカンダリーファンドへの売却
④M&A

①経営者買取

そのままですが、ファンド持株を経営陣が買取します。買取価格は、相対(あいたい)で合意した金額になります。

②「既存株主」「顧客」への売却

これもそのままですが、ファンド持株を「既存株主」や「顧客」が買取します。買取価格は、相対で合意した金額になります。

③セカンダリーファンドへの売却

(執筆地点でセカンダリーファンドの情報を充分に持っていないため、、徐々に内容を追記・補足していきます)セカンダリーファンドの説明は、↓で紹介する「Startshot Partners」さんホームページの説明がわかりやすかったので、引用させていただきました。

VCやCVC、事業会社などが、ファンド満期や方針見直しなどの理由により売却せざるを得ない投資先企業を、当社が運用するRe-Boot VCファンドにて引き継ぎ、起業家の挑戦を支援します。

Startshot PartnersさんのHPより

例えば、次のような会社・ファンドです。
(ざっと調べただけなので、他にもあれば追記するので教えてください。)

スタートアップがとセカンダリーファンドに直接交渉したり、セカンダリーファンドがあるファンドの投資先をまとめて買うケースもあります。

これも、あるVCの方からお聞きした情報ですが、あるセカンダリーファンド(↑で紹介したセカンダリーファンドのことではありません)では「VCファンドから5-10社バルク買い」「1セカンダリーファンドで100社くらいをバルク買い」されることもあるようです。金額感もお聞きしましたが、ここでの記載は避けておきます。

④M&A

説明不要かもですが、M&Aとは『Mergers(合併)and Acquisitions(買収)』の略で、企業の合併買収のことです。

IPO準備があるように、M&Aでも早めの準備をオススメします。準備ができているかどうかで、興味を持ってくれる買い手企業数や譲渡価格に大きな影響を与えます。早めの準備をオススメする理由は主に2つです。

【理由①】 エクイティ調達と期待・評価基準が違うから
例えばですが、事業計画上の投資額/成長性/蓋然性 に対する期待・基準のバランスの違いです。M&Aをサポートさせていただいたスタートアップの一例ですが、ざっくり次のような感じでした。

事業計画に対する期待・評価基準バランス(あるスタートアップの一例)

この場合の準備例としては「投資額を抑えて利益が出る仕組み・体質にして少しでも実績を出して蓋然性を示す」などです。これは一朝一夕にはできないので早めの準備が必要になります。ただ、その準備とエクイティ調達とは相性が良くないところもあるので、意思決定は簡単ではないのですけど。。

【理由②】 買い手企業のタイミングがあるから
当然ですが、買い手企業の戦略/業績/決算時期/市況など都合/タイミングあリます。上記【理由①】のような準備をしておくことで、買い手企業が買いたい時に買いやすくなります。

これは評価額にも影響を与えます。例えば、買い手企業が数億円投資して始めた新規事業が苦戦をしているタイミングであれば、同じような事業において軌道に乗せておりチームができているスタートアップに対して投資額以上の評価額はつけやすい、などです。

最後に

私たちカルテは、共同創業2人ともスタートアップM&A経験者で、「スタートアップM&Aを活性化させることで、人・サービス・資金・情熱の良い循環が生まれ、より良い社会になる」と考えて、スタートアップ特化M&Aアドバイザリー事業をしています。

起業家の立場に立ち、ファンド満期時にどの選択肢が良さそうか?フラットにお話しさせていただき、もしM&Aが良さそうとなれば、会社の状態に合わせて準備のサポートもさせていただいています。

ファンド満期が近づいている方も、まだ先だけど検討しておきたい方もお気軽にコンタクトください。↓三宅のXのDMfacebookメッセンジャーカルテHP問い合わせフォームなどからお気軽に!

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