13.イケメン対応
前回のお話はこちら↑2時間待たされてもイケメンならOKのゲスい話
ほんとに来てくれたことに驚いた。何してたの?とは聞かなかった。言いづらい理由かもしれないし、別に私も2時間待たされようと怒ってなかった。なんせイケメンだから。
「私はもう帰りたいから、帰るよ。」
と伝えたら、
「待たせてごめんね。少し歩こう。バス停まで送るよ。」と言って歩いた。
外が寒くてびっくりした。
マリウスはレザージャケットを肩にかけてくれた。
外見だけでなく対応もイケメンだった。
「ジャンパー(ニット)があるから僕はこれを着るよ」と言って鞄からニットを出して着ていた。
即席で取り出したタートルのニットが似合っていて、イケメンは益々私好みのイケメンになったのだった。
彼は歩きながら、趣味のバイクの話や旅行の話を聞かせてくれた。
あっという間にバス停についた。
「レザージャケットは着たまま帰っていいよ」と言ってくれた。
「あとはバスに乗って帰るだけだから、大丈夫だよ。」
と言って私はジャケットを返した。
(下手したら会うのは今日が最後かもしれないし。)
とその後に続く言葉は、心の中でつぶやいた。
またその日もハグをしてくれた。
いい匂いだった。
プロポーズまであと507日
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?