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出戻りエンジニア3名に、出戻り経緯や組織の変化を聞いてみました!

バイセルのエンジニア組織には、バイセルを一度退職して他社で経験を積んだ後に再び入社した、いわゆる「出戻り社員」が3名在籍しています。
近年徐々にアルムナイ採用といったワードも広がってきましたが、一度離れることを決意した会社に再び戻るというのは、なかなか簡単な意思決定ではありません…。

今回、開発2部部長 渡辺圭祐さんから「出戻り社員たちの取材はどうか?」とご提案をいただいたことをきっかけに、渡辺さんのファシリテーションのもとお話を伺ってきました。

(左から、富澤さん、金子さん、渡辺さん、大坂屋さん)

渡辺圭祐(わたなべ・けいすけ)
テクノロジー戦略本部 開発2部 部長
2019年11月バイセル入社。リユースプラットフォームCosmosの開発を進める開発2部部長としてエンジニアのマネジメントを担う。過去のnote記事もどうぞ→

金子 直人(かねこ・なおと)
テクノロジー戦略本部 開発2部 フロントエンド/テックリード
2019年8月入社→2020年12月退職→2022年5月入社
起業のために一旦バイセルを卒業。現在は店舗買取システムStore(ストア)を担当。

大坂屋 賢志(おおさかや・たかし)
テクノロジー戦略本部 ディレクション部 PdM
2020年4月新卒入社→2021年4月退職→2022年11月入社
バイセルに出戻りした際にエンジニアからPdMへとジョブチェンジ。現在は宅配事業改善プロジェクトのPdMを務める。

富澤 駿(とみざわ・しゅん)
テクノロジー戦略本部 開発2部 バックエンド
2020年4月新卒入社→2021年11月退職→2022年12月入社
現在は店舗買取システムStore(ストア)を担当する他、新卒エンジニアの採用活動にも参画。


退職から出戻りまでの経緯

渡辺さん:
まず、出戻り社員がいるっていうのは、そう思ってもらえる魅力があることも、受け入れてくれる会社の姿勢としても、良いことだなと思っています。そこで、今回意思決定の過程を、葛藤も含めて社内外に向けて話をしてほしいなと思って集まってもらいました。
ということで、まずは皆さん自己紹介からお願いします。

金子さん:
フロントエンドのテックリードをやっています、金子です。元々バイセルでは渡辺さんの元で働いていました。

以前退職した理由としては不満があった訳ではなく、自分の会社を立ち上げたいと思っていたことが理由でした。辞めた後はちゃんと自分の会社を立ち上げたんですが、なかなか事業の目処が立たず、結果会社は畳みました。その後一度他社に転職してから、再びバイセルに戻ってきました。
戻った理由としては、フロントエンドとして自分の専門性を高めたかったことと、何より過去の自分のキャリアの中で渡辺さんの下で働いてた時が一番楽しかったと気づいたことです。

渡辺さん:
金子さんは起業するっていうことで、辞めるというか送り出した感じでしたね。会社を潰すってなったときになんで言ってくれなかったんだよって思ってました(笑)。

金子さん:
畳んですぐ「じゃあ前職に戻ろう」っては思わないですよ(笑)。

大坂屋さん:
僕は2020年の新卒で、富澤くんとは同期です。新卒で入って最初は在庫管理システムのAXISや今ささげツールとして使われているSAIGENの開発に携わっていました。

退職理由としては、事業をプロダクトで支えるバイセルと比べて、プロダクトが中心にある会社の方が当時は魅力的に映っていました。そしてEC企業に転職してエンジニアとして働いていましたが、徐々にPdMを目指したい気持ちが湧いてきました。
ただ、前職にはエンジニアからPdMへのキャリアパスの事例は無く、またあまりサポートしてくれる体制ではなかったんです。

そんな頃に、同じく2020年入社の同期の今井くんから、熱い勧誘を2,3度受けて飲みに行って、松榮さんに繋いでもらって、「やりたいことがやれてないなら戻ってこないか」というお話を頂いて…とトントン拍子に話が進みました。
今はバイセルのディレクション部でPdMのポジションを任せて頂いてます。

渡辺さん:
大坂屋くんみたいにキャリアがガラッと変わったのはレアケースですよね。
普通、元々居た会社に戻る時も同じキャリアに戻ることが多いし、心理的にも安心するし。

大坂屋さん:
そうですね。同じような考えの人が居たらサポートができると嬉しいです。

富澤さん:
自分は2020年4月に入社して、バックエンドエンジニアとして金子さんや渡辺さんと一緒に買取アプリCASHの開発を担当していました。

立派な志があって退職したというよりは、不安な気持ちが大きくなっていたことが理由です。当時メンターだった金子さんも辞めちゃって、社内に居るのはキャリアパスとしては遠すぎるマネージャー層か、新卒2、3年目の自分達かという中で、業務としては色々と任されるようになってきている状態でした。
転職活動をして行く中で、興味を持ったプロダクトを開発している会社にインフラとバックエンドエンジニアとして転職しました。

退職後も渡辺さんはご飯に誘ってくれたり、愚痴を聞いてもらったりしていたのですが、転職先のプロジェクトが一区切りした頃に「金子さんがバイセルに戻ってきた」という話を聞きました。
僕が安心して働けていた頃のメンバーが今バイセルに揃っているのならぜひ戻りたい、と思って今バイセルにいる感じです。

出戻り前後でのバイセルの変化

渡辺さん:
実際、戻ってきてみて感じている変化はありますか?

金子さん:
やはりトップが変わったことが一番大きいと思います。昔はやると決まったらやるという体育会系的なマインドもあったので、今は大分人間らしい開発ができるようになってるなと思います(笑)。
昔は組織の方針としても、業務委託して必要なリソースを確保するという方針だったんですが、CTOが変わってからはこのエンジニア組織、会社全体を強くしていくんだという方針になっていますよね。

富澤さん:
テックブログとか、勉強会に登壇したり、発信に力を入れて組織としてのブランド力を上げていこうとする取り組みが増えてきている印象です。
今は僕も採用活動にも関わっているんですが、「テックブログ見ました」って言ってくれる人にも何人か会いましたね。

渡辺さん:
渡邊直人さんが入ってきて、CTO室ができてから組織を良くしていこうっていう取り組みが本格化し始めたのは大きかったですよね。

大坂屋さん:
僕が思う変化は3つあります。
まず1つはキュンさんがCosmosのビジョンを見せてくれたことです。組織として目指す方向性が見えて、結果としてプロダクトを開発するだけじゃなくて、事業に貢献することに意識が向くようになったのは以前と違うなと思ってます。

そして、自ら事業部と関わって情報を取りに行ったり、調べたり、そして共有したりといった姿勢がグッと増えてきています。以前は海の向こうみたいだった事業部がとても近くなったと感じています。

もう1つは、僕らみたいな新卒2〜3年目の世代がリーダークラスの裁量をもらえている、引っ張るポジションにいるという点です。
先日公開されたキュンさんと松榮さんの対談noteでも「新卒でもリーダー任せるつもりだ」っていう話がありましたが、やっぱり自ら手を挙げていける人を組織としても求めてるんだと思っています。

渡辺さん:
他部署との交流というところだと、特にいま大坂屋くんが所属しているディレクション部は、まさにエンジニアと事業部との架け橋になる部署ですよね。

あと採用活動にも力を入れていることで、若手にとってまだ目指しやすい先輩もいれば、新卒も毎年入ってくる分下からの突き上げもあって、たいぶグラデーションのある組織になってきたんじゃないかと思っています。

出戻りを決意した理由は?

渡辺さん:
では次になぜバイセルに戻ろうと思ってくれたのか聞いていきたいんですが、金子さんと富澤くんはやはり人ですかね?

金子さん:
僕は100%「人」です。自分にとっては、尊敬できる人と一緒に働けるかはかなり重要で、逆に不信感がある人の下で働くのは、過去の経験上も一番辛いことだと思っています。
先程お話したこととも被りますが、渡辺さんと働いてた時が一番楽しかったことを思い出して、転職時にもちゃんと部下に置いてもらえるか確認しました(笑)。

渡辺さん:
呼んでるのに戻ってきてくれるまでだいぶ時間かかりましたけどね(笑)。

富澤さん:
僕は、前職の経営陣やPdMにエンジニアとしてのバックグラウンドを持ってる人が居なかったので、コミュニケーション面で結構苦労していました。僕らエンジニアとしては今やっておかないと後々大変になると分かってることが、なかなか伝わらなかったり…。
以前バイセルに居た頃は全部渡辺さんが考えてくれた上で、ある程度自由にやらせてくれてたんですが、それが普通だと思いこんでたことに気づきました。

渡辺さん:
確かに、今はキュンさんが取締役のレイヤーに居て、本部長に松榮さんがいて、ふたりともエンジニアのバックグラウンドがある分、短期的なビジネスKPIはもちろんなんだけど技術的な負債への向き合い方や地盤固めの重要性を分かってくれてるというのは大きい気がしますね。

大坂屋さん:
僕は裁量の大きさが理由です。
前職だと何か自分の考えをチームに共有や提案したとしても「それはPdMがやることだよ」って言われることがよくありました。エンジニアが現場でヒアリングするのは違うとか、要件定義してはダメだとか、この線は超えちゃいけないよね、みたいな感じです。

当時も新卒ながら、SAIGENのバックエンドを1人で任せてもらえていましたし、改めてバイセルに戻ってからも、色々と自分が「こうしたい」と思うことに対して組織全体が受け入れてくれてて、かなり自由さを感じています。

渡辺さん:
会社としても新バリューではホスピタリティ、プロフェッショナル、クリエイティブってところを定めていて、自分の範囲だけやる人よりは有機的に動いていくことを求められてますね。
テック本部内でも部を超えてワーキンググループを作ったり、大坂屋くんのディレクション部は他部署のビジネスプロセスを明確にする動きもありますし。

大坂屋さん:
何か物足りない、もっと動きたいという人にとっては、すごくいい会社なのかなと思っています。
逆にこれをやってという指示が無いと身動きが取れない人は、バイセルっぽくないかもしれません。

どんな人にバイセルが向いているか

渡辺さん:
CTOや本部長が登る山を決めてくれる。その中でいかに裁量をもって動けるか。どうやってそのゴールに向かって進んでいくかを考えられる人ですかね?

大坂屋さん:
PdM目線でいうと、例えば「仕様通りにやればいいんでしょ」っていうエンジニアよりは、意見をくれて建設的に会話できる方が助かるし、一緒にやってて楽しいなと思います。
衝突する部分もあると思うんですけど、そこはちゃんと建設的に話し合って、お互い歩み寄る形で開発できていると思います。

金子さん:
やりたいことがある人達が集まってはいるけど、頭ごなしに否定する人はいないですよね。
結局ホスピタリティというか、思いやりを持って、「どちらのアイデアも良いけど今の諸条件でメリデメ考えるとこっちがいいよね」っていう感じで納得感あるところに落とし込んでいくとか。課題解決のために動いていきたいですよね。

渡辺さん:
そういう考えができる人は増えましたよね。
以前の金子さんはもっとゴリゴリやってたので思いやりというワードにびっくりしてます(笑)。

金子さん:
(笑)。マジレスするときもあります!

富澤さん:
相互のコミュニケーションは他社よりも重要になるのかなと思います。
エンジニアとして技術に向かいたい人はもちろんいると思うんですけど、それより誰かの課題を解決したいみたいなマインドが強い人が良いかなと。逆に、その気持があれば技術は後でキャッチアップしていけるとも思っています。

渡辺さん:
テック専用のフロアもできたことで、チームを超えて組織全体の情報も入りやすくなってきたと思います。新しいメンバーとも積極的にコミュニケーションを図っていきたいですね。

今日は皆さん、ありがとうございました。





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