見出し画像

デザイナーは天使なのか悪魔なのか

結論、天使にも悪魔にもなると思っています。
それを踏まえた上で、デザインと向き合っていきたい、という話です。

僕はフリーランスのWEB系デザイナーです。
会社で仕事をしていると、感じることが少ないのですが、フリーランスだと仕事の取捨選択を行うと思います。その過程で、「そもそもこの仕事は正しいのか?」という疑問が湧いてくることがあります。

当然僕はボランティアでしているわけでもなく、お金を頂くわけです。
そして、クライアント様は売り上げを上げたいわけで、その為にデザインが必要だと思い、私と仕事をしているわけです。

そして僕たちデザイナーは全力でそれに答える。
時にはその商品の価値以上のものを表現する事もあります。(嘘をつくとかではなく)

ユーザーを騙しているのか問題

デザイナーは心理学や行動経済学を駆使し、ABテストやその他検証結果を元に、もっともコンバージョン(売り上げ)に繋がるデザインを行います。

そして商品の情報をこれでもかと魅力的に伝え、ユーザーを「買いたい」「使いたい」という状態に持っていきます。
上記の例はまだ優しい方で、最近ではSNSを筆頭にユーザーの時間の奪い合い(アプリなど)にもなっていて、「ずっと使っていたい」と思わせる設計を施しています。
怖い言い方をすると「どれだけ依存させるか」です。

「それが倫理的にどうだ」とか「社会的にどうするか」とか、
その辺の話は詳しい人や企業にお任せするとして。

ユーザーが買いたくない商品を、買わせるのがデザインなのか?
それは違うと思います。
けれど、その商品やサービスが本当に良いものなのか、そこまで考えずデザインをする事はあると思います。

そりゃね、核爆弾をデザインしろと言われたら断りますよ。
けれどタバコが体に悪いと思っていても、パッケージのデザインの仕事が来たら受ける可能性だってあると思うのです。

炭酸飲料だって良いもののわけないし、これだけゴミを出している服のデザインをするのだって訳がワカらないし、空き家いっぱいあるのに建築のデザインをするなんて変だし、

大企業に依存するデザイナー

デザイナーでお金を稼ごうと思うと、大企業の仕事を受けるのが一番いい、というのは誰もがまず思う事ですし、実際有名なデザイナーが小さなお金がなく将来性もない町工場のデザインを受けるとは思えないです。

僕ももちろんその中の一人で、(有名デザイナーというわけではなく)やればやるほど、実力が付けば付くほど、資本の大きな会社に近づいていっていると感じています。

デザインはよく問題解決といわれています。
では本当に問題を抱えているのは、誰なのか?
大企業?中小企業?力が弱いほど本当の問題を抱えているに決まっている。
先進国より発展途上国の方が、問題があるはずです。(2018年の世界の飢餓人口:8億2,160万人(9人に1人))

どうするべきか

それだけ矛盾を抱えていても、僕はデザイナーで、デザインが大好きなわけです。

たいそうな事を書きましたけど、その矛盾を抱えながらでも、やっぱり今までのようにデザインの仕事を受けるんですよね。

意味があるのかワカらないですけど、でも下記のことを頭に入れながら、デザインと向き合っていきたいと思っています。

・買わせる工夫ではなく、商品やサービスを愛してもらう工夫
・少しでも正しくないと思ったら断る、又は意見する勇気を持つ
・デザインの力が本当に必要とされる場所がある

いつか分かりやすい形で、これらを体現できたとき、その内容を書きたいなと思います。

皆さんは、矛盾だったり、根源的な問題だったりに対して、どのように向き合い、折り合いを付けてますか?
もしよければコメントでもなんでも、お話し聞かせていただきたいです。

デザインやフリーランスに関する情報発信をしています。基本的に無料で公開しています。 サポート頂けましたら新しいチャレンジに使い、その経験をまたフィードバックする事が可能なので、是非ともよろしくお願いします!