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こんなにも飽きないものか?海ってやつは。

東京から千葉県の外房に引っ越してもう1年がとうに過ぎた。1年の滞在というパートナーとの約束だったけれど、2度目の夏を過ごしている。人生とは予定通りにいかないものだ。パートナーの仕事の関係で私は東京での仕事を辞めこちらに来たが、なぜその決断が意外と簡単にできたのか?その理由の一つは、そう、「海の近くに住める」という事だ。東京にいる頃から、週末に電車に乗ってわざわざ逗子の海を見に行った。行くたびに、「いつか逗子に住んで毎日海を眺めて暮らしたい」と願ったものだ。何なら逗子に住んで、東京まで通勤することさえ考えたこともある。
そう、私は海、いや、「水」が好きなのだと思う。水の集大成、水の最高峰、水の最大級の存在感、それが「海」!!・・・・私は何を言っているのだろうか?とにかく、私は海を眺めていたい人間なのだ。

上のnote「海と車と新生活と。」は引っ越しの数か月前に書いた記事だけれど、私は今、何となく記事に貼った画像と全く同じ青色の車に乗っている。1年しか乗らないと思い安い中古車を選んだのだが、たまたまそれがこの青色だった。そして私はこの青い車に乗って毎日海へ向かうのだ。

車で5分ほどの場所にある海には一年中サーファー達がサーフィンを楽しんでいる。釣りをしている人もたまに見かける。しかし私は海の中に入ることは無い。少なくとも、こちらに移って来てから一度も海に浸かったことはない。ただひたすらに私は海を眺めている。暑い日はたまに足だけ海につけることもあるけれど、どうも足につく砂を洗い流す作業が面倒で、結局車の中やビーチの入り口の石段に座って、ひたすら海水の美しさに、ただただ憧れるかのように魅入ってしまうのだ。

雨の翌日の荒れた海、冬の灰色の海、真夏の緑色の海。私は海の様子を日々確認するかのように、とにかく1日に1度海へ行く。今年の元旦には初日の出を見に行き、太陽が昇るとともに海から蒸気霧が上がっていく様子を目にし、危うく感動で涙が出そうになった。満月が出れば、私は夜の海に映る月明りを眺めるのだ。

車で隣町のカフェへ行く道は左側に大きな海が広がっている。20分近くはずっと海沿いを走っているだろうか?前を向いて運転をしているけれど、私はどうしてもチラチラと海を横目で見てしまう。1年以上も同じ道を何度となくドライブしているけれど、私は全くその海の景色に飽きないことに気が付いた。美しい海の色を見るたびに、私は心の中で「うわぁ~~~!きれいだなー。」とつぶやく。同じ海の景色になどすぐに飽きると思っていたけれど、毎回同じように心が躍るのだ。

そして最近ふと考える。私はここを出ていつか東京に戻るけれど、この先の人生「海なし」でやっていけるだろうか?と。

海と同じ青い車を手放し、海のある生活を手放し、また都会のビルの中で暮らしていけるのだろうか?きっと東京の生活に戻ればすぐに順応するだろうけれど、ここでの生活を懐かしむことは間違いないだろう。そして休みが取れたならパートナーとこの海を見にくるのだ。そして今と同じように、「わぁー!きれい!」と思う存分その景色を味わうことだろう。

それまでは、また明日も車に乗って、いざ海へ!

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