マガジンのカバー画像

僧侶が忘れられない仏事

20
運営しているクリエイター

記事一覧

僧侶として目指す仏事とは

私が僧侶になって間もない頃、先輩の僧侶に同行して葬儀にいった時の話です。 その葬儀は、若…

経験した心に残る葬儀 ~生後七日で死亡した赤ちゃんの葬儀~

私は今まで執行しました葬儀の中で、特に忘れられない葬儀となりましたのは、17年程昔に出遇っ…

親と子の関係と阿弥陀仏と私たち

私の今月の心に残った仏事は葬儀会場でとても大きな写真が真ん中に飾られていたことです。居酒…

経験した心に残る仏事 ~オンラインでお参りされた両親の仏事~

現在コロナ禍で日本に帰国されるのも大変ですね。帰国後は14日間も待機滞在がありますから。…

母が教えてくれたこと

仏事普及協会のご法事では、故人さまを仏さまと拝むなかであらためて出遇い直すことを大切にし…

報恩の仏事

もう10年以上も前のことです。 まだ若手の僧侶であった私は、あるお葬儀を勤めることになりま…

諸行無常 ―選ぶことができない死と向き合う―

「冬」と聞いて何を思い浮かべますか?  私は寒さが苦手なので、よく温泉に入りに行きます。体がポカポカして気持ちよく、冬が来た時の一番の楽しみです。ただ、入りすぎるとのぼせてしまうこともありますし、寒暖差によるヒートショックも起こりえます。入浴は日常生活の一つですが、命に関わる事柄でもあるのです。  ご葬儀に出仕する際は、故人の最期がどのようであったか事前に教えていただくのですが、毎年必ずお風呂で亡くなったという話を聞きます。その中の一家族のことですが、長男さんがお風呂で倒

まったく不可思議な葬儀

ある日の葬儀での出来事です。 葬儀では読経が終了した後、故人様のお姿を偲びながら、棺の中…

一休禅師の言葉がしみじみ感じた葬儀

昔室町時代に頓智(とんち)で有名な一休禅師がいました。この一休さんの沢山ある逸話の一つに…

人生の終わり方に「負け」など無い

こんにちは。 僧侶の目﨑です。 日頃「南無阿弥陀仏」「なんまんだぶ」とお念仏申させて頂い…

お内仏に手を合わせる生活

 浄土真宗は、お仏壇を「お内仏」と呼びます。お内仏はご自宅でご本尊を安置し、私たちが日常…

心に残ったお通夜、ご葬儀

私は先日、通夜葬儀をお勤めさせていただきました。そちらのお通夜では喪主さまとご子息お二人…

親先祖が続けていたことに心を依せる

2年前に、あるご門徒さんを京都東本願寺の報恩講参拝にお誘いした時のお話です。 その方は60…

僧侶としての使命とは

僧侶になり初めて葬儀に行った話です。 先輩僧侶と同行して葬儀に言っていた頃の話です。 故人様(以下、たかひろ:仮名)は、20代前半の男の子で、不慮の事故で亡くなった方でした。 僧侶としてどのように仏法を伝えていくのか。突然の死に家族の悲しみとどう向き合うのか。自分自身どのように振る舞うべきなのか。答えが出ないまま、通夜に先輩と向かいました。 式場では、参列者が多く、同級生とみられる方で溢れていました。通夜の勤行が終わり、先輩僧侶がどのような法話をするのか見守りました。