辞書の生き物 #315 ねぎま
ねぎま
「ねぎま」といえば、鶏肉とネギを交互に刺した焼き鳥の定番になっていますが、「ねぎま」の「ま」は「ネギの間(に鶏肉)」が略されたものではありません。
「ねぎま」はもともとは焼き鳥の料理ではありませんでした。
江戸時代に「葱鮪鍋:ねぎまぐろなべ」という、ネギとマグロを具材にした鍋料理がありました。
この「ネギマグロ鍋」から派生し、「ネギ」と「マグロ」を串に刺した「ネギマグロ」ができました。
その後、マグロが普及して寿司としても食べられるようになり値段が高くなると、「ネギマグロ」と言ってもマグロではなく、カモやキジなどの肉が代用されるようになり、次第に鶏肉に置き換わっていきました。
それでも最初の「ネギマグロ」の「マグロ」の「マ」が残って、鶏肉での焼き鳥になってもあっても「ネギマ」の呼称が使われています。
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