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 「場合分け×数値化」で意思決定するトレーニング


「場合分け×数値化」で意思決定するトレーニング

前回の記事では、「感覚値」を「数値」にすることをテーマに論じました。今回はその応用編という位置付けになる話題です。

私たちはたいてい、「起こりやすさ」というものを感覚的に捉えています。

「アイツはいずれ彼氏ができそうだ」
「あの人が推薦しているお店だから、きっと美味しいものを出してくれる」
「一流大学に入った方がきっと就職も有利だ」
・・・・・・・

そして私たちはこのようなものを「可能性」や「確率」という言葉で表現しているのではないでしょうか。実はこの2つの言葉は異なるものとして使うのが一般的です。つい私たちは「可能性が高い=確率が高い」といったニュアンスで曖昧に使いますが、専門家の間では本来の意味は違うと解釈する人がほとんどです。

簡単に言うと、

「可能性」は「ある・ない」で表現する概念。
「確率」は「0〜1」で表現する概念。(つまり高い・低いと表現する)

たとえば日本のどこかに住んでいれば、巨大地震の被害に遭う可能性はあります。絶対に遭わないと断言できる人はないでしょう。しかし地震の起こりやすさは地域によって違います。被害に遭う確率の高い人とそうでない人という考え方が、居住地という観点においては存在します。

つまり「可能性が高い(低い)」と表現することは本来ちょっとおかしいということになります。特に医療の世界ではそう考えることが一般的のようです。このあたりは専門家によって解釈が異なる場合もあるので、絶対的なものとは考えないようにお願いします。

ここまでの話は本記事の主題ではないので、詳しいことを知りたい方はこちらの記事をご参照ください。


では本題に入りましょう。

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