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誰でも確実に「数字に落とし込む」という仕事ができる4つのステップ



誰でも確実に「数字に落とし込む」という仕事ができる4つのステップ


あなたもこれまでに、何度かこの言葉を聞いたことがあるでしょう。

「数字に落とし込む」

あらためて、ビジネスにおいて「数字に落とし込む」とは何をすることでしょうか。意外に言語化ができていないのではありませんか。部下や若手に「数字に落とし込んで」と指示をしておきながら、それが具体的に何をすることなのか説明できないのではありませんか?

そこで今回はこの「数字に落とし込む」という表現を徹底的に掘り下げ、あなたの実務に反映できる状態にしようと思います。ぜひ最後までご覧ください。

数字に落とし込むとはどういうことか。多くの人は「数値計画を作ること」と認識しています。なるほど。ではあまり直接的に数値を扱わない部署、たとえば人事部や総務部、システム部などは数字に落とし込むという仕事は存在しないのでしょうか。もちろんそんなことはありません。では間接部門において「数値計画を作ること」っていったい?? ほら、もう躓いてしまいました。

数字に落とし込むとは、ヒト、ジカン、カネという3つの言語を使って、仕事の内容を描くことです。ヒト、ジカン、カネはいずれも数的概念です。だから結果的に、数字で描いたものになっています。

ヒト、ジカン、カネが重要とは、この連載ですでに何度も登場している主張です。これらをまだお読みでない方は必ず目を通しておいてください。


なぜ私が「ヒト、ジカン、カネ」にこだわるか。それは、いきなり各論に入ってしまい、細かい数字遊びで仕事をしたつもりにならないためです。このことが伝わるためには、やはり例が必要でしょう。間接部門の仕事として代表的なものを題材にします。

<エクササイズ>
あなたは企業の人事部に配属された若手ビジネスパーソンです。来年度の採用業務を任されました。社長からは「効率よく経済的に採用活動を進めよ」とコメントがありました。さてあなたは来年度の採用業務をスタートするにあたり、何をしますか?

当然ながら、どのようにして採用活動を進めようかと思案し、計画することでしょう。しかしここで多くの採用担当者が間違えてしまうのです。いきなり具体的な各論に入り、実現性がどれくらいあるかもわからない計画を立てようとしてしまうのです。例えば…

・イマドキの若者を意識して、SNSでの露出を増やしたらどうか?
・学生をインターンに誘い、魅力をアピールしてはどうか?
・新人だけではなくシルバー人材の採用も強化するべきではないか?

どれも大事なことです。しかしもっと大事なことがあるのを忘れてしまっています。来年の1年間で、会社の資源の中から採用活動に何をどれくらい割けるのかです。

一般論として、ビジネスは常に制限のある中で行われます。無尽蔵に人が使えるわけではありません。24時間ずっと仕事ができるわけではありません。いくらでもお金を使っていいわけではありません。限られた資源の中で、最高の結果を生み出すことが求められます。そしてこの限られた資源とは、仕事を進めるにあたっての大前提となるものです。1人で行うのと、10人で行うのでは話がまったく違います。10億円のビジネスをするのと、1000億円のビジネスをするのではまったく違います。

大前提を明確にしないうちにいくら細部を思案しても意味がないのです。

今回のエクササイズにおける大前提は、「来年の採用活動にこの会社はどれくらいの資源を割けるのか」です。ビジネスにおいて資源とは、、、、、もうお分かりですね。そう、3つしかありません。「ヒト、ジカン、カネ」です。ここが明確になって初めて採用活動の具体的な議論がスタートします。

仮に以下の数字が経営層からの指示だったとしましょう。

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