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『グッドジョブガールズ』(著者:草野たき)は洗足学園中で出題されました!中学受験国語の入試問題の内容・あらすじを紹介します!

■『グッドジョブガールズ』(著者:草野たき)について

この本は、3人の女の子が、みんなでチアダンスを踊ることを通じ、悪友から本当の友だちになっていく、まさに「よくやったね!(グッドジョブ)」と言いたくなるようなお話です。

あかりと由香と桃子の3人のうち、あかりと由香は1人親です。桃子は両親揃っていますが、桃子は母親とうまくいっていません。それぞれが家庭のことで悩んでいることを最初は、悪友を気取っているため、お互いに話さないのですが、だんだんと自らの悩みを共有できるようになり、いい友だちとなっていきます。

小学6年生の女の子が中心なので、好きな男の子も出てきたり、特に女の子にはとても読みやすいです。主人公のあかりにはお母さんがいなく、お父さんと2人だけなので、お父さんに恋人ができたのではないかと疑う場面はありますが、小学生向けに書かれた作品です。

詳しいあらすじを最後に書いています。読書感想文などを書く際に参考にしてみてください。(ネタバレになりますので、読みたくない方はご覧にならないでください。)

中学受験では、2020年度第1回洗足学園中学校の国語の入試問題で出題されました。

◆2020年第1回洗足学園中学校の国語の入試問題

大問2番で、あかりは父親が入院したことを、悪友の由香と桃子には知られたくなかったのに、黒沢先生が2人を連れて病院にお見舞いに来てしまい、会うことになってしまう場面が出題されました。

大問2番の設問形式は、2行の記述問題が2問、20字の記述問題が1問、4択の記号選択問題が3問、5つの慣用句を選ぶ問題が1問、4つの空欄補充問題が1問で全部で8問でした。

大問1番は説明的文章で、大問2番まででした。

■『グッドジョブガールズ』のあらすじ(ネタバレ)

小6のあかり由香桃子は悪友、つまり、本音を言わない、べったりしないドライな関係の友だち同士だ。あかりは母親を病気で失くし、父親と2人だけで暮らしているが、隣のお好み焼き屋さんの野村さんの家に父が帰ってくるまでお世話になっている。由香は、両親が離婚しているが、父親がお金持ちであるため、母は働くことなく、由香のバイオリンのレッスンに熱心である。桃子は美人でモテるのに、空手を習っていて、いつも顔に傷を作っている。この3人で小学校生活最後の最高の思い出を作ろうと考えていると、由香がチアダンスをやろうと言い出す。そのことを、3人が好きな学習支援員の大森先生に話しに行くと、大森先生は顧問になることができないため、担任の黒沢先生に頼んだらどうかと言われる。ところが、3人とも担任の黒沢先生があまり好きでない。黒沢先生はお腹が大きく近々産休に入るため、他の先生を誰か紹介してもらおうと黒沢先生に相談に行くが、思った通り、黒沢先生自身が顧問を引き受けると乗り気になってしまう。

仕方なく3人は黒沢先生の指示通りに練習を始めると、桃子は絶対全国大会なんて無理だし、そもそもチアダンスなんて無理と言い始める。あかりは大好きな中林君にチアを見せたい一心で続けようと思うが、無理なのではと思い始める。由香だけがやたらと張り切っている。

そんなとき、あかりの父が3週間も出張で和歌山に行くと言う。あかりは以前に会ったヒサダミドリさんという女の人と、お父さんはいっしょに旅行に行くのではないかと疑っていた。ところが、お世話になっていた隣の野村さんのおばさんが突然、いっしょに病院へ行こうと言う。あかりの父は、実は病気で入院していて、手術を受けるというのだ。

病院へ行くとやっぱりヒサダミドリさんがいて、父の世話をしていると言い、あかりは最初受け入れることができなかったが、手術の日にヒサダミドリさんのお父さんも来て、あかりのお父さんに昔お世話になったという話を聞かされる。さらに、黒沢先生と桃子と由香も病院に来て、桃子もチアダンスをやると言う。あかりは同情されて、みんなでチアダンスなんて受け入れることができないのだが、病院で偶然にも中林君と会い、中林くんはサッカークラブで、試合の時にチアダンスで応援してもらえることを楽しみにしていると言われる。

そして、今度は学校で、由香がバイオリンの勉強をするために8月からドイツに行ってしまうことを聞かされる。あかりはなんとしてでもチアダンスを成功させなければと考え、ダンスの勉強を続けていると言うヒサダミドリさんにチアダンスのコーチになってもらえないか病院に頼みに行く。

チアダンスには最低でも5人は必要ということで、大森先生と野村さん家の俊也にお願いし、練習は始まる。そんな中、桃子は中学受験をして、私立の寮のある中学校へ行くと言う。桃子は母親の望むいい子でいることに疲れて、自分のありのままの姿でいようとすると母親とうまく行かなくなり、母が顔に傷がつくことを嫌がるから、わざと顔に傷をつけていたと言うのだ。桃子の父が一度桃子と母は離れて暮らした方がいいと言って、寮のある中学校を受験することに決めたのだと。悩みを相談したりする仲良し友だちではなく、悪友を気取っていた3人はいつの間にか、仲良し3人組となってお互いを思いやれるようになっていく。そして、あかりの父も回復に向かい、3人は無事7月のサッカーの試合でのチアダンス応援合戦で発表することができ、由香はドイツへ行ってしまう。ドイツから2人に同じ内容の手紙が届く。

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