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企画展「マティス 自由なフォルム」、楽しめました!

2024年5月27日まで国立新美術館で開催している企画展、「マティス 自由なフォルム」に行ってきました。もともとは2021年に開催される予定の展覧会でしたが、コロナの影響で延期されて今年の開催となったとのこと。昨年、東京都美術館で開催された「マティス展」にも行きましたが、また違った視点で楽しむことができました。個人的には、今回の方が鑑賞しやすかったです。

混雑状況

東京都美術館で開催された「マティス展」は日時指定予約制でしたが、こちらは事前予約不要です。平日の12時前に到着しましたが、私が行った日はチケットを買うために並ぶこともなく、スムーズに入場できました。昨年の「マティス展」が約150点、今回も約150点とのことで展示作品数は同じぐらいですが、今回の方が広々とした空間に展示されている印象。昨年も平日の12時頃に行ったのですが、人の多さは昨年ほどではないと感じました。

人が多いところに行くと具合が悪くなることが多くなり、昨年の「マティス展」は途中で具合が悪くなってしまい、あまりじっくり鑑賞できませんでした。下記の記事では、昨年の「マティス展」についてはほんの少しですが、ヴァンスに行ったときの写真やマティスを取材した阿部徹雄氏の書籍を紹介しています。

今回も心配しましたが、思っていたより人が多くなく、展示スペースが広々としていて距離を取りやすかったこともあり、じっくり見ることができました!

昨年との違い

一番の目玉は、フランスでの修復を経て日本初公開された「花と果実」。後半の展示は撮影可となっていて、「花と果実」も撮影できます。4×8メートルというとても大きな作品なので、実物を見られてよかったです。

「花と果実」

下記の記事によると、所蔵するニース市マティス美術館は「外部への貸し出しは最後の機会となるだろう」と言っているそうです。

今回の展示でいいなと思ったのは「Section2 アトリエ」で、マティスの作品に描かれている家具なども見られたことです。アトリエで描かれた作品と、そこに描かれている椅子などを比較しながら見られます。「三日月を伴う蓋のある火鉢」や「赤い“ムシャラビエ(アラブ風格子出窓)”」など、インテリアとしても素敵なのですが、作品の構成に重要な役割を果たしていることがわかりました。


アトリエのセクションには、マティスが使っていたパレットや絵具箱のついたテーブルなども展示されています。

予想外に時間を費やしたのが、「Section3 舞台装置から大型装飾へ」で展示されていたバレエの衣装。「ナイチンゲールの歌」という作品の衣装が5点、展示されています。その横にモニターがあり、モンテカルロ・バレエ団による「ナイチンゲールの歌」の映像が流れているのです。5点の衣装がどのように出てくるか見たかったのですが、皇帝の赤い衣装が最後の方に出てきたので、結局ほとんど全部見てしまいました。ストーリーはまったく知りませんでしたが、幕や衣装など、舞台のすべてにマティスの世界観が広がっていてとても面白かったです。


中国が舞台となっている物語で、衣装に龍が描かれていますが、こんな表情の龍が描かれた衣装はなかなかないと思います。これを間近で見ることができただけでも、行ってよかったです。

帰宅してからあらすじを調べましたが、機械仕掛けのナイチンゲールを贈る役で日本の匠が登場するんですね。

オフィシャルではないようなのでリンクは貼りませんが、検索したらこの衣装で踊る映像がYouTubeにアップされていました。
(Le Chant du Rossignol Ballet Russe Reconstruction)

「Section5 ヴァンスのロザリオ礼拝堂」は、すべて撮影OKです(動画はNG)。上祭服が6バージョン展示されているエリアは、とても広いスペースを使っていました。


上祭服

これを着ているところを見てみたいと思ったので探してみたら、下記の記事で、これとは違うバージョンですが実際に修道士が着用している画像がありました。思っていた以上に、礼拝堂に溶け込んでいます。


そして、ロザリオ礼拝堂の再現エリア。1日の光の移り変わりを早送りして、約3分間で体験できます。

ロザリオ礼拝堂の再現



グッズ

グッズ売り場を見ると、昨年の「マティス展」の方が気合いが入っていたと感じました。種類は「マティス展」ほど多くありませんが、上祭服の形をしたグリーティングカードなどはとても素敵です。

カプセルトイが3種類あったので、私はこのシリーズに挑戦しました。

上祭服狙いで回したら、「花と果実」が出ました! 昨年のマティス展でも本命が出ず、1回200円だったので3回も回してしまいましたが、今回は1回400円。これもカワイイので、本命ではなかったですが1回だけにしました。

これ、カプセルトイではなく、普通に売ってくれたら3つ、4つ買ってしまいそう。このラインナップで、1つだけ彫刻が入っているのが謎(笑)。ほかのシリーズも、下記のページで紹介されています。


混んでいたので利用しませんでしたが、館内のレストランやカフェでは、コラボメニューが提供されています。画像を見ると、作品を見てから食べた方が面白そうですね。「ロカイユ様式の肘掛け椅子」をイメージした前菜など、かなり頑張っています。

「マティス 自由なフォルム」は、5月27日までです!