ぶんろく

聞き分けのない非生産的おっさん。東京由来。 基本、ふと頭に浮かんだ景色を文字に置き換え…

ぶんろく

聞き分けのない非生産的おっさん。東京由来。 基本、ふと頭に浮かんだ景色を文字に置き換えます。時々写真とか。 「王さまがいっぱい」シリーズをはじめ、読み遊んでいただければ幸い。 https://linktr.ee/Bunroku

マガジン

  • 本日の「読了」

    おっさんの読書感想文的なモノ。

  • King’sCafè ── 王さまがいっぱい2nd

    身の回りの物が王さまになったら、どのような王さまで、その国はどのような国で、人びとにはどのような暮らしが展開するのか。「その国の王さまは」ではじまる、ショートストリー68篇。

  • 妄想のパンドラ

    タイトル通り、妄想の函。

  • 水曜日のネコジャラシ。

    身の回りのいろいろなモノが王さまになった王国の物語「王さまがいっぱい」の入れ物でしたが、2021.08.04.をもって、全作品を有料マガジン[King’s Cafe 王さまがいっぱい]に移行。請うご購読。近々に別の作品を入れます。

  • 生まれて初めて見る終わりの景色

    終の棲家デザイナ 太田健司の日常

最近の記事

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我が名は……ぶんろく

さてさて、noteでも使う「ぶんろく」という名の由来を書いて自己紹介としよう。 学校を出て就職した某団体出版部。年が明けて卒業までの期間、バイトに来いということで出かけていった。正月早々の仕事は年賀状のあて名書き。手書きが当たり前の時代である。  名簿(ハンドソートパンチカード。パンチ穴が周囲を巡っており、内容やカード化した目的によりパンチ個所を変え分類を容易にする)からあて名を書き写し、出来上がったものをF編集長の机に置いて、自席で寛いでいると、パーティションの向こうから

    • 本日の「読了」

      栗原康『超人ナイチンゲール』(医学書院 2023) おもしろうござんした。 わたしはかねがね「介護はアート」だと言ってきたんだけど、本書の最後のほうに紹介されていたナイチンゲールの言葉に拍手。以下の言葉の看護を介護に変えても何の違和感もない。 「看護はひとつの芸術〔an art〕であり、それは実際的かつ科学的な、系統だった訓練を必要とする芸術である。 (出典はナイチンゲール著の「看護婦の訓練と病人の看護」とある) [ぶんろく 2024.02.06]

      • 本日の「読了」

        小沢慧一『南海トラフ地震の真実』(東京新聞 2023) この時機に手にすることになったのは、図書館の予約順のめぐり合わせ。 読後感まとめ。 1)科学を装った「数字」を読む能力。 2)伝える力。 3)日本学術会議問題。 4)次は尾身茂氏のコロナ回顧録を読む。 南海トラフ地震は今後30年のあいだに起こる確率が80%と言われているけれど、確率もその確率計算の元となるデータもなにもかもが「?」であって、学者や国地方行政が予算を取るための「方便」だということらしい。  発災確率が

        • 未知の病 カワバタ

          三が日の最終日、わたしは突然、発病した。 今日は5日。今は後遺症に悩んでいる。 散歩中にふと「あれ、あの人の名前なんだっけ?」と思ったのがきっかけだった。  クイズやクロスワードに取り組んでいたわけではない。すぐに必要があるわけでもなく「そのうち」と思うものの、なぜそう思ったのかもわからず、かなり気持ち悪い。  教科書にでてくるような有名人で、特徴的な顔や作品名も思いだせるのだが本人の名前がでてこない。    作品名や受賞歴を思い浮かべてもちっともでてこない。  検索すれば

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        我が名は……ぶんろく

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        • 本日の「読了」
          42本
        • King’sCafè ── 王さまがいっぱい2nd
          72本
          ¥660
        • 妄想のパンドラ
          9本
        • 水曜日のネコジャラシ。
          2本
        • 生まれて初めて見る終わりの景色
          5本

        記事

          今朝のラムダ

          ま、お互いさまなのだが、道行く人とすれ違いざま「この人はいったいナニモノなのか?」と思うことがある。人相風体が奇異でなくてもなんだか興味をそそられることが。  学校を出て小さな編集部に入りたての頃、先輩に連れられて取材に向かう際「タカハシ、いますれ違った人がナニモノなのか? 想像するんだよ。どこで生まれたとか、今の仕事はなにかとかね。そういうのもジャーナリストの訓練だ。あのおじさんが某国のスパイかもしれないだろ?」と言われた。  わたしはジャーナリストになるつもりはなかった

          今朝のラムダ

          その国の王さまは

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          その国の王さまは

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          その国の王さまは

          その国の王さまは無料シールでした。  王国では、あらゆるものに[無料]と印字されたシールが貼ってあります。衣食住、生老病死、喜怒哀楽、ゆりかごから墓場まで[無料]でした。おでこや肩口に無料シールを貼った老若男女とすれ違うこともあります。  生活費のほとんどが無料ですが、王国の物価がほかの国に比べて安いわけではありません。[無料]シールを有効にするには、支払いのとき、王さまが発行する登録無料のカード提示が必要です。  カードを持たないほかの国から来た人は、定価で買うしかないので

          その国の王さまは

          その国の王さまは

          その国の王さまはドローンでした。  身軽で器用で小回りの利く王さまで、朝な夕なに王国を隈なく見回り、人びとが暮らしに困っていないか、迷子はいないか、壊れた橋や道路はないか見守っています。  空を見上げると、小さいドローンをたくさん引き連れている王さまの姿を見ることができます。  王さまが、新しく生まれたドローンを連れて王国のあるべき姿を見せ、何を守るのかを教えているのです。照明を灯した夜間訓練は人びとの目を楽しませます。  王さまはドローンが生まれる瞬間に立ち会います。新しい

          その国の王さまは

          本日の「読了」──りくつとへりくつの仁義なき戦い?

          中澤英彦『ニューエクスプレス ウクライナ語(CD付)』(白水社 2019) 望月昭秀(縄文ZINE)編『土偶を読むを読む』(文学通信 2023) 前者はほんの気の迷いで手にしてみたが、学生時代、ロシア語に手を出してしくじったことを思い出したW。 戦争が終わったら、片付けのボランティアにでも行こうかしらんと言う、不届きな考えでした。ごめんなさい。 とにかく侵略者リーダーは、一刻も早く戦争を止め、人命を救ってください。ヘリクツで人の命を奪ってよいわけがない。 後者はその「界隈

          本日の「読了」──りくつとへりくつの仁義なき戦い?

          本日の「読了」──イワユルヒトツの異次元の

          吉田秋生『海街diary9 行ってくる』(小学館 2018) 吉田秋生『BANANA FISH ANOTHER STORY』(小学館 1997) 村田沙耶香『消滅世界』(河出書房新社 2015) 子ども時分は、マンガをあまり読まなかった。少なくとも、週刊誌を定期購入することはなかった──てな自分史はさておき、吉田氏の作品は時々手にする。  前者はシリーズの完結編、後者は本編のスピンオフ? 的なもの。どちらも面白かったです。  海街の読後、是枝監督による映画化作品を見た。小説

          本日の「読了」──イワユルヒトツの異次元の

          本日の「読了」──“狂気”乱舞

          李琴峰『彼岸花の咲く花』(文藝春秋 2021) 村田沙耶香『生命式』(河出文庫 2022) 前著は、沖縄のノロ的な女性祭司たちが指導する(架空の)島に漂着した人が、やがて祭司になるなかで島の歴史や暮らしが明らかになっていく。島では歴史は「おんな」にしか受け継がれない。溶着した人が祭司となる際に明かされるのは「男が歴史を知ると戦になる」的な言葉。さもありなん。 後著は、“文学史上最も危険な短篇集”という惹句がついている。表題の「生命式」を読み始めたときは、目眩とそれに起因す

          本日の「読了」──“狂気”乱舞

          本日の「読了」

          國分功一郎『目的への抵抗 シリーズ哲学講話』(新潮新書 2023) 鈴木英司『中国拘束2279日 スパイにされた親中派日本人の記録』(毎日新聞出版 2023) 前著は連休前に「これから読む」を言っていた本。元が“講話”なので、読みやすかったが、理解したかと言うとなんとも……。おっさんの脳細胞は深く物事を考え抜くということにとことん向いていないようである。  新型コロナ禍で私たちが、「すべては生きるため」にと、死者を悼む時間や移動の自由をいともたやすく手放した? ことに対する

          本日の「読了」

          本日の「生成Aiで旅に出る」──Bard氏とBing氏に聞いてみた

          お二方におうかがいします── 出羽三山を巡る旅程をたてたい。出発は東京、現地までの利用交通機関はJRまたは高速バス。現地での移動には地元公共交通機関もしくは.レンタカー。日数は最大3日。できればおすすめの宿も。宿泊先のクラスはビジネスクラスで。 ◆Bardさんの助言 1日目: 東京から山形新幹線で鶴岡駅まで。所要時間約2時間40分。 鶴岡駅からタクシーで羽黒山まで。所要時間約30分。 羽黒山三神合祭殿参拝。 羽黒山の宿坊に宿泊。 2日目: 月山八合目まで車で移動

          本日の「生成Aiで旅に出る」──Bard氏とBing氏に聞いてみた

          本日の「妄想の生成AIと遊ぼ」

          最近、おっさんの脳裏に去来する妄想は「じゃないほうの絵本屋」。  家の前の、今は建て替え中の小学校の仮校庭の後に公園ができるころに、掘っ立て小屋を建てて……と夢想している。  この本屋は、ハッピーエンドじゃなかったり、王さまもお姫さまはもちろん、ヒーローやヒロインなんてでてこない絵本だけを集めた本屋。 「不条理な本屋」と名付けたかったが「あまのじゃくな本屋」とすることにした。  試しに生成AI(MS Edge bing)に相談してみた。  入力したのは「あまのじゃくな本屋」「

          本日の「妄想の生成AIと遊ぼ」

          本日の「読了」だったり、読んでいたり、これから読んだり。

          読み終わったのが、 田中公明『千手観音と二十八部衆の謎』(春秋社 2019) 湊かなえ『夜行観覧車』(双葉文庫 2013) 1冊目は子年(おっさんの干支)生まれの守り本尊が千手観音だそうで、特にありがたがっているわけでもないのだが、新聞の三八広告でみかけ、著者が遠い昔、なんのテーマであったか(たぶんチベット仏教関係だろうが)忘れたが、原稿をお願いしたことを思い出して手にした。正直「わかった!」とは言えないが、手にはそれぞれ意味があることだけはわかった(ような気がする)。次に

          本日の「読了」だったり、読んでいたり、これから読んだり。

          王さまがいっぱい

          その国の王さまは植木鉢でした。  王宮のテラスにすこしくすんだオレンジ色のお姿であらわれ、暖かいお声で「余に育てられぬものはない。どのような種でも必ず芽吹き育てて見せる」と人びとに語りかける頼もしい王さまです。  王さまの言葉に嘘はなく、サクランボを埋めればサクランボが、麦の種を埋めればスイカが、明太子を埋めれば明太子が育ちます。  おかげで王国の人びとは食べ物に恵まれ豊かな暮らしを送っていました。  あるとき、悪ガキが夏休みの宿題を王さまにやらせようと考えましたが、答えの書

          王さまがいっぱい