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小さな木

あるところに、小さな木がありました。

その木は森の端に、一人ぼっちで立っていました。

木は、他の木たちと仲良くなりたいと思っていました。

けれど他の木たちは、いつも木をからかってばかり。


ある風の強い日のこと。
木は、森の奥深くへと吹き飛ばされてしまいました。

一人ぼっちになった木は、森の中で泣いていました。

すると一人の少年が、木のそばにやってきました。

少年は木の悲しそうな顔を見て、木を抱きしめました。


「泣かないで、木。僕は、君の友達だよ。」


少年の言葉を聞いた木は、嬉しくなって、笑顔になりました。

木と少年は仲良くなり、毎日一緒に遊びました。
木は少年との出会いで、初めて友情の意味を知りましたとさ。

〈了〉

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